第242回 最近多い商取引上のトラブル相談|経営相談室のなかのひと|大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

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なかのひと
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最近多い商取引上のトラブル相談

  • 最近多い相談
  • 相談の詳細
  • 内容の確認が大事

最近多い相談

皆さん、こんにちは。経営相談室の待谷です。

創業に関すること、販路開拓、海外企業との取引についてなど、経営相談室には様々な相談事が寄せられます。

トラブルは未然に回避しましょうトラブルは未然に回避しましょう

中には商取引上のトラブルに関する相談事も寄せられることがあります。
最近特に多いのは、消火器に関する相談無料の求人掲載に関する相談です。

まだそれらのトラブルにあったことのない事業者様がトラブルにあわないためにも、それぞれどういったものなのか、知っておいていただきたいと思います。

相談の詳細

【消火器に関する相談】

点検と言って消火器を持って帰り、後日に通常よりも高い金額の請求があるといったものです。
工場など、消火器の点検の必要性を把握している担当者がいないであろう場所に直接訪問し、従業員の方が消火器を渡してしまうケースが多いです。

裁判をすると余計に費用が掛かってしまうため、諦めて払ってしまうぐらいの額に設定されているようです。

決まった業者に依頼されているのでしたら、消火器の点検が終わったらその旨を社内に通知するなど、点検の必要がないことを周知することで防ぎやすくなるのではないでしょうか。

大阪府警も注意喚起していますので、ご参照ください。
https://www.police.pref.osaka.lg.jp/seikatsu/4197.html

【無料の求人掲載に関する相談】

「インターネットの求人サイトに2~3週間無料で掲載しますと言われ、無料期間の間だけのつもりで契約したら、そのまま自動更新になっていて数十万円という高額請求が来た。といった相談です。

解約するためには無料期間が終了するまでに書類を郵送する必要があると契約書に書かれているものの、解約に関する説明がなされなかったということを皆様がおっしゃいます。

また、事業者様は解約に必要な書類を受け取っていないにも関わらず、「解約に必要な書類を特定記録郵便で送付している。こちらには郵便局の受領記録がある。」といって、事業者様側の落ち度であるように言ってくるケースもあります。
(ちなみに、特定記録郵便は郵便物を出した記録のみを残すものであり、書留とは違って郵便ポストに配達するため、配達されたという記録は配達した郵便局に残りません。)

解約に必要な書類はいつごろ・どうやって事業者様のもとに届くのかを確認しておいた方が良いかもしれません。

無料だから求人を掲載しても損することはないだろうと考えず、契約・解約に関する条件をしっかりご確認ください。

内容の確認が大切

トラブルにあってから対応するのは時間も手間もかかりますし、必ず解決できるとも限りません。
そのため、トラブルを未然に防ぐことが重要です。

どちらの例にも共通していることですが、相手に説明をしっかりと求めることでトラブルを回避しやすくなると考えられます。

事業者の場合は、消費者とは違ってクーリングオフができませんので、トラブルにあう可能性もあることを念頭に置いて、どのようなことでも契約時にはしっかりと契約内容を確認をするようにしてください。

経営相談室 スタッフコンサルタント 待谷 が担当しました。

(2019年7月3日公開)

大阪産業創造館 経営相談室

06-6264-9820
(9:00~17:30※土日祝除く)