経営相談室の東です。
はやいものでもう12月も半ば。大阪・関西万博に沸いた2025年もまもなく終えようとしています。
今年は、みなさんにとってどんな1年だったでしょうか。
やりたいと思っていたことがやっと実現したという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

日々の準備と行動が大切!
さて、当館では創業者向けに【創業チャレンジゼミ】という連続講座があります。
このゼミでは創業というやりたいことの実現に向けて、頭の中にある想いや考えを言語化し、講師や同じ期の受講生に対して発信することで、内容をブラッシュアップしながら、最終回でプレゼンテーションをするといった、第三者に伝わるまで事業内容を磨き上げていただくプログラムとなっています。
私が担当した過去の受講生で、多世代に渡って交流できる場づくりをしたいという方がいらっしゃいました。ご自身がやりたいことはイメージできているけど、融資も検討しているため、どうすれば第三者に伝わるのかを明らかにしたいと受講をされました。
創業にかける想いや考えは本人の頭の中にあるだけでは第三者に伝えることはできません。また、事業をするにあたって、さまざまな人の理解・納得を得る必要があります。
身近な家族はもちろん、取引先や金融機関などに対して、やりたいことを伝えるだけでなく、顧客に選ばれ事業として継続できるかを示す必要があります。
前述の方は、場づくりという概念をいかに事業として具体化するか、自分の想いと考えに向き合いながら、以前カフェ経営に携わっていた経験をもとに、カフェを基軸にして交流する場を提供するというコンセプトに定めました。
また、当初のイメージだと多世代だとターゲットが多岐にわたることもあり、誰に対してどのように認知してもらうのかが定まりづらい印象を与えてしまいます。
そこで、まずは子どもとその親御さんがくつろげる場を提供し、徐々に認知度の高まりとともにシニア層にもアプローチを広げていくという、「できることからやりたいこと」へと事業展開のストーリーを組み立てました。
その方は創業チャレンジゼミ終了後、まずは行動することから始めなくてはと、最終回のプレゼンテーションで作成した資料を常に持ち歩き、地域の活動団体に積極的に足を運んでは、自分がやりたいと思っていたコミニティカフェについて語ることに注力しました。
その結果、賛同してくれる支援者や協力者が次々と出てきて、特に懸念していた施工業者を紹介してもらうことができ、一気に開業に向けて動き出しました。
ご本人いわく、最終回のプレゼンテーション資料が自分の考えを第三者へ的確に伝える武器になったとおっしゃっていました。
以前より希望していたご自身の誕生日にオープンを迎え、地域の活動団体の後押しもあり、カフェの存在を地域の媒体に取り上げてもらうなどして、開業から数か月ほどで、すでに多世代が交流できる場として認知を広げつつあります。
想いや考えをいかに的確に表現し、言語化するのはなかなか難しいうえに、第三者に伝わる内容になっているかどうかは自分自身で客観的に確認することは難しいものです。
現在、第68期【創業チャレンジゼミ】の申込みを受け付け中です。
頭にあることを言語化し、新たな年に創業に向けて動き出したい方、ぜひご確認ください!
経営相談室 スタッフコンサルタント 東が担当しました。
▼東 純子(あずま じゅんこ)へのご相談(面談)
(2025年12月17日公開)
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