経営相談室の大西です。大阪産業創造館がある堺筋本町駅と大阪駅の間をランニングで通勤(通称:通勤ラン)しています。通勤ランは、練習時間を確保する目的で行うランナーが多いのですが、私の場合は、地下鉄の混雑を避け、街中を走るとリフレッシュできるので走っています。
地図検索を使って集客しましょう
通勤ランでは、Googleマップを用いて信号が少ないルートを探し、ランナー用のアプリ(STRAVA)で走ったルートやスピードなどを地図情報と一緒に確認しています。生活の中でスマホを活用する機会が増え、地図情報と検索機能の組み合わせ(地図検索)など便利なアプリが増えました。
地図検索は、主に住所やルート確認などに利用されてきましたが、最近では飲食店や不動産の物件情報などにも活用されています。集客にも利用ができるので、取り入れている方も多いと思います。
今回は、地図検索でも特に飲食店、サービス業(美容院、整骨院など)といった地域密着型サービスの集客に役に立ちそうなものをまとめてみました。
地図検索には、大きく分けると①Googleマップ、②ポータルサイトの地図検索機能、③SNSの地図検索といったものが代表例です。それぞれの特徴は下記の通りです。
①Googleマップ
Googleで「近くの激辛カレー」など検索すると現在地周辺の店舗が表示されます。Googleビジネスプロフィールを登録しておけば、営業時間、利用者が掲載した写真やコメント、混雑状況なども利用者に伝わります。
あいまいな検索キーワードでも結果が表示されるので、検索意図(何らかの課題を解決したいニーズ)をもった人に知ってもらえるといった特徴があります。
特に、Googleで地図検索をした人の半分が1日以内に来店するといったデータもあり、“今すぐ客”を獲得するのに有効です。
また、リスティング広告やSNS広告は、広告出稿をやめた瞬間にアクセスがなくなりますが、Googleマップだと長期的な効果が期待できます。
②ポータルサイトの地図検索機能
飲食店や美容院向けのポータルサイトにも、目的地から絞り込んで店舗を探す機能が提供されています。利用したいメニューがはっきりしている閲覧者が多く、来店に繋がりやすいのが特徴です。写真数を増やすことで選ぶ楽しみも演出できます。
お店のホームページとして利用することもでき、ポイント利用、クーポン、予約機能なども使えるので、店舗を探す際にポータルサイトを使う利用者(例:グルナビ会員数2,233万人「出典:ぐるなび2022年3月期決算説明会資料」)も多いです。クーポン発行により利用につながりやすくなります。
一方で、競合店も多く掲載されているので、見てもらうためには広告料を支払うなど対策が必要です。
③SNSの地図検索
SNSの地図検索の代表例はInstagramの「発見タブ」です。「発見タブ」とは、Instagramのアプリ下部にある「虫眼鏡」マークをタップすると表示される画面です。独自のアルゴリズムに基づいて、見ている人の関心度の高い投稿が表示され、フォロワー以外のユーザーに知ってもらえる機会が増えます。
さらに「発見タブ」の地図検索は、投稿時に位置情報とあわせて投稿する必要がありますが、「近くに良いお店がないかな?」といった新しい店舗を探しているユーザーに見つけてもらいやすいといった特徴があります。
Googleマップは、曖昧な情報でお店を探している顧客(今すぐ客)、ポータルサイトはポイント獲得を目的としている購買意欲の高い顧客、Instagramは新しい発見を近隣エリアで求めている顧客と、ユーザーの利用シーンによってどの地図検索を利用するかが異なります。そのため、複数のサービスを使って顧客との接点をより多く持ちながら、同じ店舗であることを伝えるために店名、ロゴ、メニュー表記などは全て統一しておくことをお勧めします。
無料でも集客の効果があるので、パソコン、スマホ、タブレットなど手持ちの機器に合わせて、ガイドラインを見ながらできる範囲で取り組んでみてください。スマホでも十分登録できますが、店舗情報などの入力内容の多いものはパソコンを併用したほうが効率的です。
インターネットを検索すると集客に関するハウツー情報が溢れていて、何をやっていいかわからないという声も聴きます。こうしたサービスは継続することで効果がでます。当室に所属している経営サポーター(登録専門家)への相談を活用しながら無理のない範囲で取り組みましょう。
経営相談室 スタッフコンサルタント 大西が担当しました。
大西 森(おおにし しげる)のプロフィールはこちらからご覧いただけます。
→ 大西 森(おおにし しげる)のプロフィール
(2023年5月17日公開)
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