中小企業の経営者・起業家の皆様を支援する機関。大阪産業創造館(サンソウカン)
本年度も創業補助金、モノづくり補助金の施策が実施されるので、補助金申請に関する相談も増えています。
確かに、年度末にキャッシュバックがあれば、資金繰りが本当に楽になるので、できるだけ採択されて欲しいと思います。できるだけ・・・
しかし、創業補助金の場合だと、キャッシュバックの上限は200万円で、200万円受け取るためには300万円の経費を使う必要があります。もちろん実際、事業に要する経費は300万にとどまるわけがなく、1,000万、2,000万、それ以上かかるケースがほとんどです。
経費総額と補助金との差額は、お客様から回収するしかない・・・
販売活動が進んでいない状況で助成金だけ採択されても、出ていくお金の方がはるかに多い。自己資金を用意し融資を受けて資金調達しても、お客様からの入金がなければ、あっという間にお金は無くなります。
私も40歳ちょい前に、資本金2億円の会社経営に携わりました。契約を取るまで、ちゃんと納品して資金回収するまで、やはり時間がかかりました。みるみるお金が無くなっていく。社員の不安そうな顔。夜中になる携帯、私も部下にかけました・・・。
今の白髪の93%はこのときのものです。
相談を受けた時、お客様の見込みがない事業には「まった」を掛けます。特に、投資が先行する話は「身を挺して」とめます。やはり40前の経験が身に染みていますから・・・
相談者からはいやな顔をされることもしばしば。それでもいったん立ち止まろう。顧客の声を聴きましょう。営業の方法はいくらでもある。例えば、市場となる業界の展示会に行って、企業ブースを訪問しサンプルを置いて回る。案外、効果ありますよ。
こういう実地活動とは真逆の、推測でがやがや販売アイデアを出し合うミーティングは時間の無駄。コンサルは推測で適当なことを言ってはいけません。今、夢が実現しなくてもいい。今を辛抱すれば未来に夢がかなう。現在進行形ではなく、未来進行形で事業を考えましょう。
経営相談室 スタッフコンサルタント 森が担当しました。
(2015年3月25日公開)
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