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省エネを効率的に進める上で、まずエネルギー使用実態の把握、つまり「見える化」が大切ですが、具体的な方法について教えて下さい。
エネルギー使用実績と、エネルギー使用機器の「見える化」が必要です。
省エネを進めるためには、まず、どの様なエネルギーがいつ、どれだけ使用されているのかを把握することが大切です。それにより、省エネ対策の狙い目がどこかが分かります。
ここでは、電気の使用実態を把握する上で有効な3つのグラフと「エネルギーマップ」についてご紹介します。
■電気の使用実態を把握する上で有効な3つのグラフ
1つ目は、電力使用量の月次推移グラフです。 月々の電気使用量の推移を明らかにすることにより、電気の使用の特徴が明らかになります。
次は、電力年負荷曲線と呼ばれるグラフです。これは、月ごとの最大需要電力、平均需要電力、負荷率(最大需要電力に対する平均需要電力の比)、契約電力の推移を示します。なお負荷率とは、電気の使用の平準化の程度を表します。
次は、電力日負荷曲線と呼ばれるグラフです。これは、1日の電気使用量の時間推移を示したグラフで、使用量が最大となる時間帯はいつか、昼休みや夜間にどれだけ電気を使用しているかが分かります。
■エネルギーマップについて
次に、「エネルギーマップ」についてご説明します。「エネルギーマップ」とは、エネルギーの使用実態を明らかにすることを目的とした設備リストのことです。設備リストはすでに作成されている企業は多いと思いますが、それをベースに機器ごとに定格消費電力や平均的な負荷率(定格消費電力に対する実際の消費電力の比)、稼働時間を明らかにし、年間電力使用量を求めます。負荷率は、正確には計測器を用いて測定する必要があります。
しかしエネルギーマップの作成の目的は、あくまでも省エネ対策の狙い所を明らかにすることですので、まずは全体概要の把握を優先し、例えば対象を主要設備に限定したり、推定で記入することでも構いませんので、完成させることを優先して下さい。
エネルギーマップを作成することで、電力使用量の機器ごとの構成比を求めることができます。