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震災以降、電気料金が大幅に値上げされ、毎月高額の支払いをしていますが、料金算定の仕組みが複雑でよく分かりません。できるだけ分かりやすく説明して下さい。
基本料金は、契約電力低減と力率改善で下げることができます。
電気料金は、基本料金と電力量料金の合計です。
以下、供給電圧が、低圧(200V)と高圧(6000V)の場合についてご説明します。
■基本料金の算定方法について
基本料金は、基本料金単価に契約電力と力率割引率を掛けることで算出します。
基本料金単価は、契約電力1kW当たりの料金で、金額は契約種別により異なります。
契約電力の決定方法は、供給電圧で異なります。低圧の場合は、負荷設備容量またはメインブレーカの容量のいずれかで決定し、高圧の場合は、過去1年間の最大需要電力で決まります(最大需要電力が500kW以上となる場合は電力会社との協議で決定)。ここで需要電力とは30分単位の平均電力と定義されています。なお、電気料金の明細書には、契約電力とともに、請求月の最大需要電力が記されています。契約電力を下げると基本料金を下げることができますので、月々の最大需要電力をいかに下げるかが、電気料金を下げる1つ目のポイントになります。
次は力率改善率についてです。力率とは、電力会社からの供給電力(皮相電力)に対する、実際に有効に使われた電力(有効電力)の比です。力率を改善すると同じ有効電力でも電力会社から供給する電力を減らすことができますので、標準的な力率を85%として、それよりも高い場合は割引を、低い場合は割増をしています(算定方法は供給電圧により異なる)。
■電力量料金の算定方法について
電力量料金は、使用電力量に以下の3種類の単価をそれぞれ掛けた合計です。
電力量料金単価は、夏季(7月〜9月)はそれ以外の季節より割高です。その理由は電力需要が多い夏季の需要を価格により抑えるためです。
燃料費調整単価は、火力発電の燃料となる、原油など化石燃料の価格から設定されます。
再生可能エネルギー発電促進賦課金は、2012年7月から始まった再生可能エネルギー全量買取制度による費用負担分です。