今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
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問題の発見や対応が遅れるため、悪化させてしまうことがあります。タイムリーに問題を把握して適切に対処するためにはどうすればよいのか、具体的に教えてください。
判断基準の明確化と、それを有効に活用するための仕組みを構築しましょう。
1、正常・異常の判断基準の明確化
① 受注・出荷・製造ライン・資材入荷などの機能単位でグルーピングを行います。
② グループ単位で5S活動を行います。特に、整理・整頓に重点を置いてください。
これによって、置き場・置き方(先入れ先出し含む)・量(最大と最小)という基準が決まると共に、現場が目に見え
て変化します。これは、全員の意識を変えるきっかけをつくる効果があります。
また、5S活動を始める前に、メンバーの皆さんに一日の仕事のなかで「探す・迷う」ことにどのくらい時間をかけて
いたかを把握していただき、活動する度に比較すると更に効果的です。
*この基準については、順次レベルを上げていくようなイメージで大丈夫です。
③ 次に、時間というモノサシを入れることで、遅れ進みが見えるようにします。
受注・入荷・出荷グループは、便や受注処理、指示書や伝票の発行時間などの予定時間を基準として予実管理が
できるようなダイヤグラム(時刻表)を作成します。
製造グループは、ライン単位で1時間あたりの出来高の予実管理ができるような管理表を作成します。
各グループの予実管理表を作るときに必要なことは、予定に対する実績と遅れ進みが発生した理由を現場作業者
に記入してもらえるようにしておくことです。
(これは、生産管理板と呼ばれるものです。)
2、有効活用のための仕組みの構築
① 管理監督者が定期的に現場を巡回して、遅れ進みについての記述を確認して、その場で処置をすることをル
ール決めします。これにより、緊急呼び出し以外に潜在化していた問題が見えてきます。
*時間単位で確認することが、一番のポイントです。これが、コミュニケーションを強化して、現場の風土を変えるき
っかけにもなります。
② 対策を打つ順番を、流出防止⇒再発防止⇒横展開と決めて実施します。
一見煩雑に思えるかもしれませんが、早期発見・早期対応が、一番楽で確実な方法です。一つずつ着実に取り組んでみてください。