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担保をとるにはどんな方法がありますか?

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  • 担保をとるにはどんな方法がありますか?

    長年取引をしている会社からお金を貸して欲しいと頼まれました。長い付き合いなので応じようかとは思いますが、もしもの時に備えて担保をとっておきたいと思います。どんな方法があるでしょうか?

    「人的担保」と「物的担保」 があり、状況に応じて適切な方法を選択します。



     資金を貸し付ける際の担保は、万が一返済が行われなかった場合に備えて、債権を確実に回収するための重要な手段です。担保の方法は、大きく「人的担保」と「物的担保」に分けられ、取引内容や相手方の状況に応じて適切な方法を選択することが求められます。

     人的担保の代表例が連帯保証です。連帯保証では、借入先が返済できなくなった場合、保証人が債務者と同一の責任を負い、債権者は保証人に対して直接返済を求めることができます。ただし、民法改正により、個人が保証人となる場合には、保証の上限額(極度額)の明示や、公正証書による意思確認など、厳格な要件が課されています。このため、連帯保証は従来以上に慎重な取り扱いが必要となっています。

     一方、物的担保とは、不動産や動産、債権などの財産を担保として確保し、返済がなされない場合には、その財産を換価して優先的に弁済を受ける方法です。代表的なものとして、抵当権や根抵当権があり、不動産や設備などを担保にしながら、借入先は引き続きその財産を利用することができます。継続的な取引関係から生じる債権をまとめて担保したい場合には、根抵当権が用いられることが一般的です。

     そのほか、担保物を債権者が直接占有する質権、担保目的物の所有権を形式的に債権者へ移転する譲渡担保、将来の返済を金銭以外の財産で行うことをあらかじめ約束する代物弁済予約など、さまざまな担保方法があります。売掛金などの債権については、債権譲渡登記制度を利用して担保化することも可能です。

     なお、契約は原則として口頭でも成立するとされていますが、担保設定契約については注意が必要です。担保は、実際に担保を実行して回収行為を行う段階において、担保の対象となる現物や権利の存在が明確でなければ、その効力を十分に発揮できません。口約束だけでは、担保として実行できないことになります。

     また、抵当権や根抵当権など、登記や登録を対抗要件とする担保については、法務局での登記・登録手続が不可欠です。登記がなされていなければ、第三者に対して担保権を主張できず、結果として優先的な回収ができなくなるおそれがあります。さらに、連帯保証契約や譲渡担保契約、その他担保的な効果を生じさせる契約については、契約書の存在が不可欠であり、契約内容を書面で明確にしておくことが実務上極めて重要です。

     加えて、担保を取得していたとしても、直ちに担保権を実行できるわけではありません。担保権を実行するためには、原則として、支払期日に支払いがなされない、すなわち債務不履行の事実が必要となります。そのため、実務上は、契約書に「期限の利益喪失条項」を定めておくことが重要です。期限の利益喪失条項とは、一定の事由(支払の遅滞、信用状態の悪化、破産申立てなど)が生じた場合に、分割払いや将来の支払期限の猶予を失い、残債務の一括請求や担保権の実行が可能となる旨を定める条項です。この条項がない場合、担保を設定していても、直ちに回収手続に移れないケースがあります。

     担保の設定は、単に形式的に担保を取れば足りるものではなく、登記・登録、契約書の作成、担保対象の特定、さらには期限の利益喪失条項の整備など、複数の実務的・法的要素を適切に組み合わせる必要があります。民法改正後の保証制度を含め、制度を正しく理解したうえで進めることが重要です。

    (回答日:2026年2月27日)

回答した専門家
法律(弁護士)

山口 心平

10年先を見据えたアドバイスをします。

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