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社長1名で会社を運営していた場合、社長が急に亡くなったら会社はどうなってしまうのでしょうか。対応の流れを教えてください。
取締役(社長)が1名だけの会社でその人が亡くなると、会社を動かす人がいなくなります。まずは株主総会を開き、新しい社長(取締役)を選んで登記することが必要です。
◆なぜ対応が必要なのか
取締役が1人しかいない会社で社長が亡くなると、会社の意思決定をする人がいなくなります。このままでは、銀行や取引先との契約・支払いなど、日常の業務も止まってしまう可能性があります。
◆株主総会の開催方法
本来、株主総会は取締役が招集しますが、取締役が不在のため通常の方法はとれません。そこで考えられる対応は次の通りです。
(1)株主全員の同意で開催
会社法では「株主全員の同意」があれば、招集手続を省略して株主総会を開くことができます。家族経営や少人数株主の会社では、この方法が最もスムーズです。
(2)裁判所を通じた方法
株主全員の同意が得られない場合は、裁判所に申立てを行い、仮取締役を選んでもらう方法があります。選任された仮取締役が株主総会を開き、新しい社長を決めることになります。ただし、時間と費用がかかります。
◆株式の相続の問題
中小企業では、亡くなった社長が株式を100%持っていることも少なくありません。この場合、株式は相続人に承継されますが、複数の相続人がいると株式は「共有」という形になり、すぐには株主総会で意思決定ができないことがあります。
その場合、相続人の間で「株式の権利を誰が行使するか」を決めて会社に通知する必要があります。これが決まらないと株主総会自体を開けず、会社の運営が止まってしまうリスクがあります。
◆まとめ
・取締役が1名で亡くなると、会社を動かす人が不在になる
・まずは株主総会を開き、新しい社長を選ぶ必要がある
・株主全員の同意が得られればスムーズに開催可能
・難しい場合は裁判所に仮取締役の選任を申立てる
・あらかじめ役員複数体制や遺言で株式承継先を備えておくことが安心
会社の運営が止まることは取引先や従業員に大きな影響を与えます。特に「社長1名の会社」の方は、自分がいなくなった後の会社の動き方をぜひ確認しておくことをおすすめします。
これらの内容ついて更に詳細を知りたい方は、ぜひ経営相談室をご利用ください。
(回答日:2025年10月6日)