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当社では事業を行うにあたって、大量のお湯や蒸気を使って製品を製造しています。そのため光熱費が高く、収益に大きく影響しています。経営改善のために光熱費を抑えたいのですが、どのような方法があるでしょうか?
熱ロスの点検、高効率給湯器への更新、コージェネレーションの導入などがあります。
1.熱ロスの点検について
使用されている設備の配管類や機器類の断熱が適正に行われているかを確認します。特に機器類やバルブ類は断熱材の設置が困難な箇所ですので、放置されているケースがあります。また、お湯や蒸気漏れなどがあれば修繕を行います。そして、蒸気を利用している場合は、蒸気のドレン回収を適切に行い、給水余熱等に有効に利用されていることを確認します。
2.高効率給湯器への更新等について
お湯を供給するボイラについては、ガス式では潜熱回収型給湯器(エコジョーズ)があります。従来の給湯器の効率は80%程度ですが、エコジョーズは95%程度と高効率です。また、電気式ではヒートポンプ式給湯器(エコキュート)があります。エコキュートは従来の電気温水器に比べ電力消費量は約3分の1程度です。従来方式の給湯器をお使いであれば、高効率給湯器に更新することにより、省エネ効果が期待できます。
3.コージェネレーションの導入について
コージェネレーションとは、エンジンやタービンなどにより発電機を廻して発電し、発電に伴って発生する排熱を蒸気や温水として有効利用するものです。なお、燃料電池も発電と排熱利用を同時に行えますのでコージェネレーションの一つです。お湯や蒸気を使用する店舗や工場では、コージェネレーションで電力を供給しながら排熱を有効利用すると、エネルギーの無駄が少なく、光熱費の削減に有効です。コージェネレーションにはマイクロコージェネと呼ばれる発電電力が5kW〜35kW程度の小規模なものから数百kW〜数万kW以上の出力を持つものまであります。また排熱利用には温水取出し、蒸気取出しなどのバリエーションがあります。自社で使用している電力や温水、蒸気の規模やパターンを十分に調査して最適なシステムを構築することにより、省エネ効果の最大化を図ります。
(回答日:2024年9月25日)