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越境ECを利用してA国に販売することを考えています。越境ECには様々なやり方があるようですが、何をどのように気を付けて進めれば良いでしょうか?
向く品物か、宣伝費をどうするか、物流と在庫、がポイントです。
まず越境ECに向く品物かどうかを確認しましょう。越境ECに向く品物は、日用品、化粧品や美容関係、衣料品、加工食品など消費者向けの品物です。一般的に、かさばらず、軽く、100ドル程度以下の単価の品物です。これに対し、機械など事業者向けの品物は越境ECでの販売には向いていないようです。
越境ECモールか自社サイトで販売するかですが、A国を対象とするECモールに出店すれば集客はモールが行います。しかしモール内で自社を見つけてもらうための活動や宣伝費が必要です。
自社サイト構築の場合、モール内宣伝費はかかりませんが、何十億、何百億あるインターネットの世界で見つけてもらうためのSNS対策や宣伝費が必要となります。また、A国の人に向けた情報発信をしないと受注に結び付きません。表示価格を最終顧客向け価格で提示する場合には、現地輸入関税やVAT(現地消費税)を考慮した値付けにする必要があります。
日本で在庫を持つ場合は、受注の都度発送手配をすることになりますので、小口貨物を何度も発送する手間とコストを計算します。また、個別取引での代金回収リスク対策をする必要があります。代金回収サービスやクレジットカード決済となりますが手数料が損益に与える影響も考えておきましょう。
現地の発送代行業者を利用する、あるいは現地に販売代理店を持っている場合には、現地の在庫から発送します。物流面では効率的な方法です。継続した取引を行うためには、日本とA国間の物流コストを最小限に抑える現地在庫の方向を目指すことがよいでしょう。