今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
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金融機関や顧問税理士、顧客企業などから経営計画を作るように勧められますが、わざわざ紙に書く意味が今一つわかりません。計画を作ると我が社にどのように役立つのか教えてください。
将来ビジョンや目標の共有、組織活性、金融支援に役立ちます。
経営計画を必要とする企業は、どのような企業なのでしょうか?業績拡大したい、新製品・新事業を開発したい、顧客開拓や販路開拓をしたい、設備投資をしたい、人材採用や育成、働き方改革をしたいなど、企業には様々な悩みがあります。こんな課題を乗り越えるのに、経営者と従業員が目線を共有し一丸となって実行したい企業や、金融機関から少しでもいい条件の融資を受けたい企業、次期後継者や経営幹部を育成したい企業に大変役立ちます。
経営計画の意義は大きく3つあります。
①経営者自身の持つ経営課題や経営ビジョンが見える化できる。
②従業員と目標を共有することで、組織が活性化しチームで取り組める。
③計画を数値に落とし込むことで、金融支援や補助金申請に役立つ。
【経営計画が役立つポイント】
経営計画とは、「事業領域(顧客・市場、製品・価値)」、「経営資源(経営理念・人材・組織・情報・技術・設備)」、「事業目標数値」の3つの視点から、3〜5年後を目安とした「将来ビジョン(あるべき姿)」を設定し、現状とのギャップを埋めるストーリーづくりです。
経営計画の成否のポイントは、いかに実行できるかです。計画を作っても実行できなければ意味がありません。ちゃんとPDCAを回して行くことが大事です。そのためには、経営幹部などの参加型プロジェクトをお勧めします。ベクトルを合わせ、一丸となり、実現に向けた当事者意識や実行意欲の醸成が期待できます。
【役立つ経営計画の進め方】
ここでは、上記②の進め方をご説明します。
①プロジェクトを結成し、決算書などの財務データや外部環境動向(市場・顧客・競合)、自社の強み・弱みを洗い出し、現状分析をします。
②これらを基に、自社の将来(3〜5年後)のあるべき方向性(事業領域、経営資源、目標数値)を討議し導き出します。
③次に、経営ビジョンと現状とのギャップをどう埋めるかを討議し、数値計画・行動計画・組織計画の3つの視点から、ギャップを埋めるための基本戦略のストーリーを討議します。
④戦略ストーリーを基に、各部門の責任者が短中期実行計画に落とし込みます。計画初年度は月ベース、2年度は四半期ベース、3年度は半期ベース、4年度以降は年次ベースといったスパンで策定します。
将来ビジョンとそれを実行するための戦略ストーリー、各実行計画を一貫して取りまとめることで、経営者と従業員が目線を共有しPDCAを回すことができます。