今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
詳細画面から専門家に、メール相談や直接会っての面談などを申し込むことができます。
求人サイトなどで求人広告を出したりハローワークで求人票を出したりしていますが、
応募につながるような反響がありません・・・
やっぱり、お金をかけて広告したり、賃金を高くしたりしないとダメなんですかね・・・
求人とは、集客。求人票への興味、必ずしも賃金ではありません。
1.欲しい人材はどこを見る 「求人票の科学」
求職者は、求人票のどこに興味があるのでしょうか?
それを科学的に検証した研究報告書が、労働政策研究・研修機構から公表されています。
求職者の“視線の動き・注視時間”を視線計測装置で計測、その数値を色と濃度に
変換し表現する「アイトラッキング・ヒートマップ」の2つの手法で検証しています。
図表1は、求職者が【興味あり】とした求人票のデータ、緑色→黄色→赤色の順に
低い値・高い値を色の分布・濃度で表現しています。
興味があれば、真ん中の上「賃金情報」よりも、赤色・黄色が分布しているエリア、
「仕事の内容」・「就業時間・休日」・「事業内容」を中心に見ていることがわかります。
(図表1)
2.欲しい人材はここを見る 「現職の入職理由」
1.を裏付けるデータが「2017年版中小企業白書」にあります。
従業員規模別「入職理由」をヒストグラムで示したこのデータ、「仕事の内容に興味」・「労働条件が良い」などの主観的な理由が上位、「収入が多い」は下位となっています。
(図表2)
3.「欲しい人材に響く」求人票の書き方
以上を踏まえた、「求人票の書き方」ですが、求人票の活用エリアは、
①「仕事の内容」欄 ②「特記事項」欄 ③「備考」欄 の3つ。(図表3)
①は求職者が一番よく見るエリア、②・③は、厚生労働省の「求人者サービスのご案内」によれば、「各欄に書ききれなかった内容、採用にあたって参考となる情報等」を記入できるエリアです。
“反響がある求人”とは、「求人票のどこかに求職者の興味・関心を覚える響く情報」があったということです。
求人とは集客。反響を得るための本質は、企業広告と変わるところはありません。
この3つのエリアで「自社で働く魅力」を求職者に伝え、興味・関心を持ってもらい、反響から応募に繋げることが、求人票の書き方の大事な視点です。
(図表3)