大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

定年再雇用社員など、高齢者の賃金の決め方はどのようにすればよいか困っています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Clip to Evernote
  • 定年再雇用社員など、高齢者の賃金の決め方はどのようにすればよいか困っています。

    近々、定年を迎えた社員をそのまま再雇用しますが、賃金の設定をどうするかご教授ください。正社員の時と違い、本人には雇用継続給付や年金が支給されるということもありますので、何を基準に考えていけばよいか悩んでいます。

    あくまで「職務」に対して賃金を払うという考え方が基本です。


    平成25年に高年齢者雇用安定法が改正され、原則として、希望者全員について65歳までの雇用確保措置が企業に義務づけられるようになりました。
     これまで、再雇用社員の賃金は「定年時の給与額×○%」といった決め方が多かったのではないでしょうか。これは、60歳を超える社員については、会社からの「給与」の他、公的給付として、厚生年金保険から「特別支給の老齢厚生年金」、及び雇用保険から「高年齢雇用継続給付」が支給される場合があり、しかも老齢厚生年金は、給与や高年齢雇用継続給付の支給額が高ければ、それに応じて減額されるという複雑な仕組みになっているため、給与と2つの公的給付のトータルで本人の手取り額が最大になるように設計しようとしたことが主な理由です。
    しかし、再雇用社員の数が比較的少なかったうちはともかく、実質65歳全員雇用時代を迎えて、再雇用後の職務内容を全く考慮せずに、それまでの年功含め様々な要素の累積結果である定年時賃金をベースに算出する方法は合理的ではありません。公的給付を最大限利用して賃金コストを抑えるという発想自体はよくわかるのですが、特に老齢厚生年金額については個人差が大きく、「あなたは年金額が多いから他の再雇用社員より賃金は低くても構わないでしょう(合計手取りは大差ないから)。」という理屈では、やはり社員の納得は得られにくいと思います。そもそも、老齢厚生年金は支給開始年齢を引き上げ中で、すでに60歳からは支給されなくなっていますので、公的給付という変数を再雇用者の賃金設計に組み込むのは無理があると言わざるを得ません。再雇用後の職務内容を明確にし、その職務価値として妥当な賃金額を設定し(例えば、難易度△△レベルの職務→○○万円、もしくは○○万円〜○○万円といったレンジレート)、各人の年金等の公的給付については基本的に特別な配慮はしないという姿勢で考えられた方が良いでしょう。

カテゴリーで相談を探す

ページトップへ戻る