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在庫(仕掛品・完成品)の削減に向けた取組み方法

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  • 在庫(仕掛品・完成品)の削減に向けた取組み方法

    在庫管理システムを導入し、在庫管理担当者もつけているけれども、思うように在庫
    削減ができません。どのように取組めば良いのか、具体的に教えてください。

    在庫を必要とする本当の理由を把握して、効率的な削減に取り組みましょう。


    在庫の役割は、タイミング合わせにあります。
    在庫削減の一番の障害は、そのタイミングを合わせる必要のある対象が曖昧な状態で量だけを減らそうとする点にあります。
    「ブルウィップ効果」をご存知でしょうか。川下側のわずかな変動でも、川上に遡れば大きく増幅される現象のことです。ムチの先端が大きくしなるのとよく似ています。
    そして、このしなりを与えるポイントを正確に把握しないままに在庫担当部署が在庫をコントロールしようとすると、しなるムチの先端のように、多めの在庫を安全在庫として持たざるを得なくなるわけです。
    把握するべきポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。
    1、在庫が使われた時を起点として、手配〜入荷〜入庫を完了して実際に使えるようになるまでの正味のリードタイ
      ムの把握(この時、停滞は排除してください。)
      ⇒これが、全ての基準となります。現実の在庫量に比べてかなり少なくても良いことが見えてくるはずです。
    2、時々刻々と変化する営業情報の把握
      ⇒営業情報が時々刻々と更新されているかを確認しましょう。この情報の不確実さと鮮度の悪さが、在庫に大きく
      影響します。
    3、基準在庫と発注点、入荷までのリードタイムの把握
      ⇒発注から入荷までのリードタイム分に関しては、見込み発注となります。また、この点を考慮して基準在庫も設定
      されていることが多いので、この2重になった安全在庫を把握、見直しをかけましょう。
    4、情報の停滞の把握
      ⇒小刻みに情報を発信するのは手間がかかるという理由で、情報を丸める傾向にありますが、その結果として振
      れ幅が大きくなってしまいます。小刻みな発信と受信に努めましょう。
    5、平均値の悪さの把握
      ⇒平均値というものは、実際の動きを見えなくしがちです。平均30個でも、現実の動きは20個と40個かもしれま
      せん。実数による振れの現状と、最大の振れ幅を発生させる原因を把握しましょう。
    このように、在庫を増幅する要因を明らかにすることで、本当の意味での在庫削減に取り
    組んでみてください。

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