今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
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私は、ECサイトの運営を始めようと考えています。会員登録をしてくれたお客様の情報を預かる以上、プライバシーポリシーを作っておくべきだと思うのですが、どのようなものを作ればよいのかわかりません。
どのような情報を何のために取り扱うのか把握し、プライバシーポリシー上に記述しましょう。
プライバシーポリシーの内容は、事業者によって千差万別だというのが実情です。これは、プライバシーポリシーによって何を実現しようとしているのかが事業者ごとに異なっていたり、あるいは、そもそもあまり目的を意識せず作成していることによるものと思われます。
基本的には、①個人情報保護法において義務づけられている「通知」「公表」「知り得る状態におく」といった措置につき、具体的にプライバシーポリシーに記載すること、②同意を得なければならない事項についてプライバシーポリシーにおいて具体的に規定し、これを利用者に確認させた上で同意を取得する、というのがプライバシーポリシーの主な目的です。
これに加えて、利用者に対する透明性の確保(情報がどのように取り扱われているのかを説明する)という観点から記述を加えていく、というのが基本設計になるでしょう。
また、例えばGoogleアナリティクスのような解析ツールは、利用規約上プライバシーポリシーの策定を義務づけている場合があるので注意を要します。Googleアナリティクスの利用規約は、2022年8月現在、プライバシー ポリシーを公開し、Cookieその他データの収集に使われる類似の技術について通知することや、Google アナリティクスでデータが収集、処理される仕組みについても開示することを義務づけています。ECサイトの運営者などは、こうした解析ツールを利用することが多いでしょうから、こうした利用規約に対応する観点からもプライバシーポリシーを策定する必要があります。
上記のような観点からは、個人情報保護法の規定ぶりを参考にして骨格を作り、どのように情報を取り扱うのかを把握した上で、そのために事業者ごとに求められる具体的な情報を書き込んでいくことが多いでしょう。何をどこまで具体的な記載をすべきかについては、個人情報保護委員会のガイドラインや法改正に関する各種資料を参照して判断していくことになります。