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大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

ある写真家の写真をパロディにしてデザインを作成します。注意点はありますか。

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  • ある写真家の写真をパロディにしてデザインを作成します。注意点はありますか。

    ある写真家の写真がとても素晴らしく、この写真をパロディとして、デザインを作成したいと思っております。当社は、多くの取引先を抱えており、このデザイン作成に際して、何か注意すべき点はあるでしょうか。

    既存の写真の権利と写真家の権利を侵害していないか、注意が必要です。


    1 パロディの役割
     日本では、替え歌、川柳、狂歌等の慣習があり、パロディは文化の発展に大きな役割をしております。そして、マスメディアでも多くのパロディが溢れていることは周知の事実です。しかしながら、パロディは、既存の著作物に依拠して、作成されるものであり、この点、既存の著作物の権利と著作者(=原著作者)が有する権利に注意が必要となります。

    2 二次的著作物と著作者人格権
    (1)著作権法は、既存の著作物に依拠して創作された著作物を二次的著作物として定め(著作権法2条1項11号)、原著作者の許諾を得ずに、二次的著作物を創作した場合には、翻案権侵害等(著作権法27条、28条)の問題が発生し、損害賠償、差止請求等を受けるリスクが存在しております。
    (2)また、著作権法は、著作者が表現物を創作したという人格的要素・利益に着目して、創作と同時に著作者に譲渡・相続できない一身専属的権利として著作者人格権という権利を設けております(著作権法59条)。具体的には、公表権(著作権法18条)、氏名表示権(著作権法19条)、同一性保持権(著作権法20条)等で構成されておりますが、原著作物を改変するという性質を有するパロディについては、同一性保持権侵害の問題が発生し、同じく損害賠償・差止請求等を受けるリスクが存在することになります。

    3 パロディ作成の注意
     このように、パロディが原著作物の二次的著作物とされ、原著作者の許諾を得ずに創作した場合は、翻案権侵害、同一性保持権侵害等の問題が生じることになりかねません。そして、このような判断をした最高裁判決も存在しております。
     もちろん、パロディには文化を促進する役割がありますので、それ自体が否定されるものではありませんが、パロディを作成する際には、原著作者の権利を侵害していないか、許諾を取る必要がないかの検討が必要です。そのため、著作権法に詳しい専門家の意見を事前に聞く等して、ビジネスリスクを回避するように致しましょう。

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