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越境ECで海外に販売する場合、どのような輸送方法を選べばよいでしょうか?貿易実務知識や経験はありません。
物量次第ですが、EMSやクーリエ便で輸送します。
海外に販売する方法の1つとして越境ECが成長しています。自社サイトで販売するか、モールサイトで販売するか、という選択肢はありますが、外国への販売となるので最低限の貿易知識は必要です。
1. 考えられる輸送方法
・1)国際郵便(EMS)、2)クーリエ便(DHL、FedEx、UPS等)、3)航空輸送、4)海上
輸送(コンテナ混載)、という4つの輸送方法があります。このうち3)と4)については貿
易実務が求められ、少量であってもある程度以上の輸送費がかかります。航空輸送の最低運
賃制度により45㎏相当のレートで実重量以上の貨物として計算されることがあります。
・次項以下では1)と2)について説明します。
2. EMS
・郵便局から発送できる輸送方法です。国際郵便なので正式な輸出ではありませんが、少量ある
いは少額の貨物を海外に送る場合は便利な方法です。
*EMSの少量とは30㎏以下、少額とは20万円以下、のことです。金額で20万円を超える場合も
受け付けられますが、重量に関して30㎏を超えるものはEMSでは送れません。
https://www.post.japanpost.jp/int/ems/index.html
・2023年9月22日以降EU諸国宛てに送る場合、伝票に貨物のHSコード(関税分類番号)の記載
が求められます。https://www.post.japanpost.jp/int/ead/europe.html
・輸入国税関で発生する関税や消費税(VAT)は荷受人である買主が負担します。EMSで配送す
る場合はECサイトに関税や税金の追加費用に関する説明書きが必要です。
3. クーリエ便(国際宅配便)
・書類や小口貨物を航空便で配送する方法です。クーリエ便各社には通関士がいるので、通関業
務等を代行してもらえます。外国の荷受人まで一貫した物流網で迅速に配送するので安心で
す。一方で料金は高めです。
・輸入国での関税や消費税を荷送人である売主が負担することもできます。それを売り価格に反
映するので、買主が受け取る時に追加でそれら税を支払う必要がなくなります。具体的方法に
ついてクーリエ業者とよく打合せすることをお勧めします。関税や消費税の処理手続きについ
てもEMS以上のサービスを受けることができます。