今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
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年度末に部下と1対1で面談をすることになりました。この1年の振り返りを行うとともに次の年度に向けた改善点や自社についての意見交換をしたいと考えております。どのような点に注意する必要があるでしょうか。
一方的に情報を伝えるのではなく、部下の話を傾聴するなどして、信頼関係の構築に努めましょう。
上司と部下が1対1で定期的に面談を行うことそれ自体は必ずしも珍しいものではないでしょう。しかし、近年部下の自発的・主体的な成長を支援することを目的とした「1on1ミーティング」が注目されています。
これまでの面談では、仕事の評価や今後の取り組むべき内容の指導などを「上司が部下に対し情報を伝える」ということに主眼が置かれていたように思われます。
情報を伝えることが重要であることはいうまでもありません。しかし、部下が自発的・主体的な行動をとるようにするためには、むしろ部下が上司に対して安心して話すことができるように上司が『傾聴する』という姿勢が必要であるといえます。
また、仮に部下の意見が自分と異なっていても直ちに否定をするのではなく、話を最後まで聞いたうえで、「そのように考えたんですね。」といったんは受け止めたうえで、「ちなみにこのように考えることもできませんか。」などと上から目線ではなく、客観的な視点を示すことが重要であるといえます。
そのような対応をすることで、部下は上司に『自分の話を聞いてもらった』と感じ、部下と上司との間に信頼関係が構築されていきます。
上司と部下との信頼関係が構築されたうえで、最初は「最近気になることは何ですか」といった抽象的なオープンクエスチョン(「はい」か「いいえ」で回答できない質問)でも構わないので、自由に部下に話してもらい、その内容を上司がさらに深堀りした質問をしていくことで、部下が自分なりに考えた課題や改善点に関する意見を自発的に話していくことが可能になります。
このような1on1ミーティングでの上司と部下とのやり取りを通じて、自発的・主体的な行動をすることができる人材が育成されていくのです。