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人事評価制度を整備したいが、留意点は何か

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  • 人事評価制度を整備したいが、留意点は何か

    わが社では今まで人事評価を実施してきませんでしたが、会社として頑張った人に、より報いてあげるため、人事評価制度を整備したいと考えています。効果的な人事評価制度にするために留意点を教えてください。

    公正な処遇、人材育成に結びつくようにする必要があります。



     人事評価の目的は大きく2つあります。一つは公正な処遇、もう一つは人材育成です。やってもやらなくても処遇が同じでは、従業員が真剣に業務に取り組みません。頑張った人には報いるということが必要です。そして、会社として従業員にどういった能力を発揮してほしいのかなどを明らかにし、会社が求める人材になってもらうためにどうするのかということを伝えるものでなければなりません。
     人事評価は、資格や職群の区分ごとにどういう点をどのような基準で評価するかを決めなければなりません。一つの評価要素だけでなく、複数の評価要素を組み合わせ、多面的な評価をしていくことが大切です。
     一般的には、成績評価、能力評価、情意評価の3種類の評価要素に分け、働きぶりと能力と取り組み姿勢を見ていくことが多いようです。そして成績評価なら質と量、能力評価なら知識・技能・職務遂行能力(判断力、企画力、折衝力、指導力など)、情意評価なら規律性・協調性・積極性・責任性などに細分化し、評価していきます。評価ランクは、5〜7段階とする企業が一般的です。上位資格では成績評価のウエイトを高く、下位資格では情意評価のウエイトを高くなど、資格や職群ごとに会社が特に求めていきたい項目はウエイトを高く設定します。
     確定した人事評価は、昇進、昇格などに使い、公正な処遇に反映します。各従業員にもフィードバックを行い、今後伸ばしていく点や改善していく点を話し合い、人材育成に結びつけていきます。運用が鍵となりますので、考課者訓練で判断の基準を統一するなどの工夫も行わねばなりません。近年では、目標管理制度と連動させたり、高業績者の行動特性を基準としたコンピテンシー評価を行ったりする会社もありますが、どういった評価の仕方が、自社に合っているのかを考えていく必要があります。

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