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品質クレームが発生したときの対応方法を教えてください。

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  • 品質クレームが発生したときの対応方法を教えてください。

    お客様からクレーム発生時の対応法についてルールを定める様に要求されました。これまで、お客様の指示に従って対処してきましたので、一般的な対応方法や注意すべきポイントについて教えて下さい。

    お客様への対応と再発防止を図る必要があります。


     品質クレームが発生した場合のポイントは、お客様への対応と再発防止策を図ることです。
    1.お客様への対応
     お客様への対応として3段階のステップがありますので、簡単に説明します。
    ①第一ステップ
     品質クレームの受け取りについての確認です。理想は24時間以内ですが、少なくとも1営業日以内に受け取りを確認したことを報告します。
    ②第二ステップ
     応急対応として、同じ品質クレームが発生する可能性のロット№の報告を行うことと、応急対策の状況を報告します。場合によっては、回収依頼も行います。クレーム受け取りから3日を目処に行います。
    ③第三ステップ
     クレーム発生の原因と対策についてクレーム報告書として提出します。軽微なクレームでは1週間、原因究明に時間を要するクレーム関しては1ヶ月を目処に報告します。
    2.再発防止策の方法
     再発防止は、発生防止と流出防止の2つを行います。対応は下記手順で進めます。
    ①チームの編成とクレームのランク付け
     関連部署の責任者で協議し、品質クレームの重要性に基づき全社的に対応するか、担当部署で対応するかを判断します。判断基準を予め設けることをお勧めします。
    ②問題の明確化
     クレーム内容を整理し、ゴールの設定を行います。中間報告と最終報告の期限設定も同時に行います。
    ③緊急対応策の実施
     暫定的な流出防止対策と同様のクレームが発生する可能性の有るロットを識別します。また、過去に同様の問題が発生していないか調査します。お客様への第二ステップの報告は、この結果をもとに行います。
    ④要因の特定
     クレーム品の分析や4M変動(人、方法、材料、設備)などの視点により、発生箇所と要因を特定します。また、流出要因の分析も並行して行います。要因を特定するため記録を普段から整備しておくことが重要です。
    ⑤是正措置の選択と実施
     特定した要因に対しての対策を実施します。対策は、発生防止と流出防止の2つを行います。お客様への最終報告は、この結果をもとに行います。
    ⑥結果の評価と再発防止
     是正処置の効果を継続的に観察し、恒久対策の効果を実証します。この結果をもとに暫定的な緊急対応策を解除します。また、類似のクレームが発生する可能性を調査し、対策を行うことも重要となります。

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