今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
詳細画面から専門家に、メール相談や直接会っての面談などを申し込むことができます。
生産性を向上させるレイアウトにするには、どのような取り組みをすればよいでしょうか。
主要製品を流れ線図に示して、ムダの少ない製造工程にします。
主要製品の製造工程を流れ線図に示し、現状分析をします。流れ線図とは、設備や建物の配置図に工程図記号を記入して、各工程の流れを示したものです。配置図に対象物や人の動きを工程図記号とそれを結ぶ流れ線図を書くと、物や人の流れ、逆行した流れ、無用な移動などを視覚的に把握できます。
工程図記号は、作業を加工、運搬、停滞、検査の基本要素によって把握します(図1)。
具体的に測定機器製造している企業例を見てみます。配置図に工程図記号を書き込み、工程の順番通りに矢印を結んでいきます。矢印の途中には運搬記号を書きます。原料や部品が貯蔵している倉庫から書き始めて、生産工程、品質工程、製品貯蔵倉庫まで書き入れます。
事例の改善前の流れ線図(図2)は、複雑に入り乱れているのがわかります。工程ごとに距離が長かったたり、物の流れの方向が逆行したりしています。これでは、熟練者しか工程順序がわかりませんし、工程ごとの距離が離れており、運搬のムダが発生します。
事例の改善後の流れ線図(図3)を見てみましょう。奥の部品倉庫あるいは素材倉庫から、手前の製品倉庫まで順序良く生産できています。製造する際には、前工程から次工程までの距離を短く、同じ方向に進んでいます。流れ線図で製造工程のレイアウトを整えることにより、ムダが少なく作業のミスが少なくなり生産性が向上します。