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HACCPとは何ですか?

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  • HACCPとは何ですか?

    2020年6月(猶予期間1年)より「HACCPに沿った衛生管理」を行う必要があるとのことですが、HACCPとは何でしょうか?

    HACCPは、国際的に推奨されている衛生管理の手法です。


     HACCPは、食品安全のための管理システム(7原則12手順)の名称で、Hazard Analysis and Critical Control Point の頭文字をとったものです。
     HACCPは1960年代にアメリカの宇宙開発のアポロ計画の中で、NASAなどが考案した宇宙食などの安全性を確保する管理手法がベースとなっていますが、当時は、「危害要因分析の実施」、「必須管理点の決定」、「モニタリング」の3原則のみでした。その後、1982年にアメリカでビーフハンバーガーの腸管出血性大腸菌O157汚染による広域食中毒が起こり、食品微生物基準全米諮問委員会が、1989年に「HACCPの7原則および食品生産のためのHACCP適用のための系統的アプローチ」を発表しました。
     HACCPを日本に初めて紹介したのは河端俊治氏で、当時から「危害分析重要管理点」方式と訳されていました。しかし、最近は、「危害要因分析必須管理点」とも呼ばれています。
     従来の食品安全のための管理方法は、主に最終製品に対して抜き取り検査を行うものでした。しかし、HACCPは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。ここでいう「特に重要な工程」は、食中毒菌を死滅させる加熱工程、包丁などの刃こぼれなどの金属を除外するための金属探知機の工程などがあります。
     なお、HACCPは 国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である食品規格 (コーデックス) 委員会から発表され,各国にその採用を推奨しており国際的に認められたものです。

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