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競合他社が1割も安い価格提示をしています。価格競争から脱却するには、どのような取り組みをすればよいのでしょうか。
価格以外の視点からお客様に訴求しましょう
価格競争が起こった場合には、いくつかの戦略が考えられます。どの戦略を選択するのか考えてみてください。
1.原価を見直して価格競争に勝ち抜く
原価を見直して価格競争に勝ち抜く戦略です。通常、売価は原価に利益分だけ足した価格をつけます。しかし、これではなかなか思うような売価になりません。逆に(原価=売価-利益)の発想をします。売価が先に決まっており、利益分を差し引いた原価を見積もります。原価を形成する70%は設計段階で決まり、残りの30%は製造過程で決まります。つまり、原価を安くするには設計段階から見直す必要があります。原材料を安くできないか、自社の他製品と共通に使える原材料はないか、単純な構造にできないか、などあらゆる視点からコストを設計段階から見直します。設計を見直した後に、各部門で改善を行い、現場のムダを徹底的に減らします。製造原価を根本的に見直すことでコストを減らし、価格競争に勝ち抜きます。
2.価格以外の視点で訴求する
お客様が御社の製品を購入する理由を価格以外で訴求する戦略です。お客様はどんな理由で御社の製品を購入しているのでしょうか。良い品質でしょうか、融通のきく納期でしょうか。お客様に改めてヒヤリングをして、他社との違いを書き出してみましょう。ヒヤリングで深掘りすることにより、価格以外の強みを見出せます。自社の『強み』を高めることで、価格以外の面で訴求して、お客様にメリットをもたらします。
3.新市場で競争する
今までの市場と異なった市場で販売する戦略です。同じ製品や類似した製品でも、市場が違うと価値が違い、価格が異なります。地域面では、EUや先進国など海外などが挙げられます。同じ製品でも、新しい用途から新市場へ進出することも考えられます。例えば、冬場に食べるアイスクリームやかき氷などが挙げられます。今までの常識にとらわれずに、「製品の強み」を掘り下げて会社内で意見を出しあいます。製品の本来もつコアな要素から新規市場への進出を考えます。新市場は、他社が踏み入れたことのない市場となりますので一人勝ちが可能になります。