今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
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会社のミッションやビジョンをまとめたいのですが、書いているうちに、似たような内容になってしまいます。どのように違うのか、わかりやすく教えてください。
ミッションは今持っている想い。ビジョンはありたい将来像です。
1. ミッションとは
ミッションとは、もともと使命や任務のことです。
つまり「やるべきこと」がミッションです。
企業においては、
・なぜその事業をしているのか。
・誰にどのような価値提供をしたいのか。
という問いに対する答えがミッションと言えるでしょう。
言葉を替えると、ミッションとは
・社会の中での役割
・自分たちの存在意義
という捉え方をすることもできます。
ミッションは、事業活動のモチベーションの源泉ともなりうるものです。
2. ビジョンとは
ミッションは現在、持っている想いのことです。
では、ミッションを抱いて、どこに向かって進むのか。
実現したい将来像は何なのか。
目指す先がビジョンです。
ビジョンの語源は「見ること」です。
ビジョンとは「意志ある将来の見通し」です。
ミッションは今持っている想いのこと。
ビジョンはまだ実現していない、ありたい将来像です。
長期的な目標という言い方もできるでしょう。
つまり、ミッションとビジョンは時間軸が異なると考えると、切り分けしやすいです。
ミッションを抱いて、ビジョン実現に向かって進むので、ミッションとビジョンが結果的によく似た内容になることはありえます。
3. ミッション、ビジョンをどう策定するか
ミッションは、企業の使命ですから、経営者が自分の想いに向き合って、策定することが望ましいです。
一方、ビジョンは、社員全員で実現を目指すものですので、社員にとってもワクワクして、実現したいと思える内容が望ましいです。
ビジョンを考える方法はいくつかあります。
1つは、ミッションが完全に遂行されたときに、どのような会社になっているかから考える方法です。
もう1つは、今の問題点や課題がすべて解決されたら、どのような会社になっているかから、考える方法です。
どのような会社になっているかには、
・理想的なお客様とどのような関係を築いているか。
・どのような商品をどのように社会に供給し、社会に貢献しているか。
・どのような社員がどんなふうに生き生きと仕事をしているか。
・地域社会とどのような関係を築いているか。
などを含みます。
より具体的に考えるためには、以下の情景をありありを思い浮かべてみるのも一つの方法です。
・お客様から、どのような言葉をいただいているか。
・社内でどのような会話が交わされているか。
・家族はなんと言っているか。
・その時、自分はどんな気持ちになっているか。