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会社の管理力アップを実現するためにはどうしたら良いでしょうか?
管理会計の仕組みを取り入れ、内部管理体制を強化し組織力をアップしましょう。
1.予算制度の導入
計画的な経営には目標管理・実行のための予算制度が有効です。過去の実績から平均5%の売上成長であれば前年比5%アップの売上予算、家賃や人件費などある程度一定の「固定費」は前年据置、広告費、出荷量に対応する梱包費など販売量の増加に比例する「変動費」は売上の増減率に比例させるといった方法で予算を積み上げる方法があります。また、数年後の目標売上、利益がある場合に、ゴール時の予算から逆算して毎期の予算を策定する方法もあります。
2.管理会計
限られた資源の中でより良い意思決定を行うため、日々の経営で何気なく行うことを管理会計の視点から見直します。
①セールス・ミックス
A製品、B製品という2つの製品がある場合に、AとBの比重を検討する考え方です。A製品の利益率は40%、B製品が20%とすると、A製品に注力する方が儲かるため、設備、人員をより積極的に投入します。
②機会損失
Aをしなければ得られていたはずの利益(又は損失)=逃した利益(又は損失)をいいます。いずれかしか選択できない意思決定の場合、Bの方が良い選択肢だったならば、Aの意思決定が失敗となるため、重要な意思決定の際には機会損失を考慮した慎重な判断を要します。
3.内部管理体制の見直しと強化
誰が担当となっても業務が回るように属人的な状態から組織的な仕組みを作ります。特定の部署・担当者が長く業務に関与する効果として、熟練する一方、権力が肥大化し不正などが起こる可能性が高まります。規程の充実、職務や部署の細分化、ダブルチェック体制などで管理体制を固めます。また、業務のフロー(流れ)を文書化し、どの工程でチェックすれば効果的か検証します。生産・販売現場の協力が必要不可欠ですが、締めのスピードアップを通じて月次決算の早期化することも精緻な数値管理を行う上で有効です。