今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
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とあるフランチャイズへの加盟を申請したところ、フランチャイズ契約書へのサインを求められました。フランチャイズ契約の内容を検討する際、どのような点に注意すればよいですか。
メリットが明記されているか、デメリットが受入可能かを確認してください。
1 フランチャイズとは
フランチャイズ・システムとは、フランチャイザー(「本部」)がフランチャイジー(「加盟者」)に対し、経営ノウハウ等を提供して特定の商標・商号を使用させる代わりに、加盟者が本部に金銭を払う事業形態です。契約内容を検討する際のポイントは、大別すると、加盟者のメリットが明記されているか、デメリットを受け入れられるかです。一般的には次のポイントが重要です。
2 注意すべきポイント
(1) 商標登録の有無
商標登録の有無は事前に確認しましょう。フランチャイズのメリットの1つに、加盟者が本部の持つブランド・信用力を利用できることがあります。もし本部の商標・商号が商標登録されていない場合、第三者が商標登録すれば、加盟者はその第三者から更に許可を受けなければ、もうそのブランドを使い続けられません。
(2) ノウハウの内容・提供方法
本部の持つ経営のノウハウも魅力の1つです。このノウハウに加盟者の欲しいものが含まれているか、また、どのように提供されるのかを確認しましょう。
(3) 料金の明確性
加盟者の主な義務は料金の支払いです。料金の額や支払時期を確認しましょう。
(4) 競業避止義務
契約終了後、加盟者は数年間、同種の事業を行ってはならない、という義務を課せられる場合があります。もしフランチャイズ契約終了後に、独自に事業を行いたい場合には、同種の事業が禁止される期間・場所等が加盟者のビジネスとの関係で問題がないかを確認しましょう。
(5) 解約の可否
加盟者から一方的に契約を解約する方法の有無も確認しましょう。
3 さいごに
小売商業(小売業・飲食業)のフランチャイズでは、法令上、書面の交付・説明が義務付けられています。それほど、契約の内容が重要な分野です。また、契約関係も長期にわたることが一般的なので、締結前にその内容をよく確認してください。
個別の内容について疑問があるときは、お気軽にお問い合わせください。
(回答日:2024年8月30日)