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リース契約のトラブル

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    リース契約を利用して導入した機械が、セールスマンが言っていたような性能を有しておらず、困っています。リース契約自体の解約はできないときいていますが、何故ですか?また、解約が無理なら、他に何か解決方法はありませんか?

    1.リース契約が途中解約できないのは、契約の性質によるものです。

     (1) リース契約の仕組

     リース契約は、リース会社が、あらかじめユーザーの選択した物件につきユーザーに代ってサプライヤー(販売会社)に代金を支払って購入し、これをユーザーに引き渡したうえ、自らは購入代金と金利、手数料などの合計をリース料としてユーザーから長期間にわたり分割で回収するものです。
     リース契約は単なる賃貸借契約ではありません。上記のように、リース会社はユーザーがほしいと言った物件を、ユーザーに代って購入しているので、途中でユーザーから解約され、物件を返すと言われると大きな損害になります。したがって通常のリース契約書では必ず期間途中の解除は禁止しています。以上の理由で、ユーザーは、リース契約期間中は解約ができなくなるのです。

     (2) ユーザーの状況変化による途中解除も無効

     契約後、ユーザーの状況変化などによるリース契約の途中解除もできません。たとえば、ユーザーが契約後に廃業したり業種転換したりして物件が必要でなくなったり、当初思っていたほどうまく物件を使いこなせなくて有効利用ができないとか、同様の機器で新製品が発売され、この新型の機器が欲しくなったという場合(ただし、この場合サプライヤーやリース会社と合意のうえ、新製品のリース契約に組みかえるという場合は別です)でも、期間途中での契約解除はできません。


    2.リース物件に瑕疵(かし)(欠陥)がある場合でも、リース会社はいっさいの責任を負いません。

     通常のリース契約では、免責特約として物件の規格・仕様・性能・機能などに不適合、不完全その他の瑕疵(かし)(欠陥)があった場合でも、リース会社はいっさいのかし瑕疵担保責任を負わないと定めています。
     ですからユーザーとすれば、物件に瑕疵がある場合でもリース会社に対してリース契約の解除はできないことになります。


    3.ただし、リース物件が納入されるまでの免責条項は無効となります。

     リース契約を結んでから、リース物件が納入されるまでのようにリース物件がユーザーの手元にない(引き渡し自体がない)場合でも、リース契約書の通例では、リース会社の免責条項を規定しています。しかし、これはあまりにもユーザーにとって過酷すぎるため無効といわれており、この場合は契約を解除してリース料の支払いを免れることができます。


    4.嘘の事実を言われて契約したときは、契約は無効又は取り消しができる可能性があります。


     例えば、営業マンから「ありもしない性能をある」と嘘の事実を告げられて契約した場合はどうでしょうか。ユーザーの側でその事情を立証できるかどうか、あるいは、その事情をリース会社が知っていた、又は知り得たという事情まで立証できるかどうかという難しい問題がありますが、法律的に考えると、錯誤(民法95条)による無効や民法上の詐欺(民法96条)による契約の取り消しを主張できる余地はありうると考えられます。
     しかし通常は以上のような事情の立証は困難なので、嘘をついた営業マンが所属するサプライヤーに対して、リース料相当額を損害賠償請求する他ないと思われます。
     サプライヤーに対して、機械の引き取りとこれまで支払ったリース料と今後支払わなければならないリース料(要するにリース料全額)を損害賠償として請求することができます。その際に、後々の証拠となることを考えて、内容証明郵便としておくことをお勧めします。
     ただ、いずれにしてもリース契約の解除や損害賠償請求は非常に困難なことですので、契約前に、そのリース契約が自社にとって必要なものかどうかをよく考え、そのうえで契約するかどうかの判断をされるようお勧めします。


    * 内容証明の書き方につきましては、当該「よくある質問」コーナーにも書式例がありますので参考にしてください。

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