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補助金に頼り過ぎない有効な資金計画の立て方を知りたいです

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  • 補助金に頼り過ぎない有効な資金計画の立て方を知りたいです

    創業間もない企業です。先輩から補助金はとにかく手当たり次第に申し込めと言われましたが補助金に依存し過ぎる経営に何かリスクはあるのでしょうか。あるとしたらどのように対処すればよいでしょうか。

    資金繰りを健全にするため、補助金に頼らず、まずは支出の最適化が望ましいです。



    中小企業にとって補助金は、新規事業や設備投資の資金調達を後押しする有効な手段です。しかし、補助金はあくまで一時的な支援であり、採択されない可能性もあります。また、過度に依存すると、補助金関連業務が本業を圧迫したり、資金計画の柔軟性を失い、事業継続に支障をきたすリスクが高まります。健全な経営のためには、補助金に頼らず、自立した資金計画を構築することが重要です。
    まず、売上と支出の見通しを明確にし、補助金がなくても事業を継続できる最低限の資金繰りを確保することが基本です。具体的には、運転資金の3〜6か月分を手元資金として維持し、資金不足時の対応策を複数用意しておくことが望まれます。銀行融資やリース、ファクタリングなど、補助金以外の資金調達手段も検討しましょう。
    次に、補助金に依存せず資金繰りを確保するためには、企業の規模や支出を身の丈に合ったものにする必要があります。事務所の賃料単価や広さ、従業員の数、社内設備の投資額、広告宣伝費など、大きくしたいのはやまやまですが、これらを適正規模に抑えることが不可欠です。
    仮に補助金を活用するとしても、その条件や報告義務も考慮すべきです。採択後には実績報告や領収書の管理が求められ、場合によっては返還を求められるケースもあります。これらの事務負担やリスクを事前に把握し、対応可能な体制を整えておくことが必要です。
    最後に、資金計画は定期的に見直し、事業環境や売上動向に応じて柔軟に修正することが重要です。補助金は経営の追い風にはなりますが、あくまで「プラスアルファ」の資金源として捉え、日常的な資金繰りは、自社の収益力と安定的な資金調達力で支える姿勢が、長期的な企業の成長につながります。

    (回答日:2025年10月2日)

回答した専門家
知的財産

杉本 智則

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