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銀行からコベナンツ付き融資を提案されましたが、よくわかりません。具体的な約束内容、メリット・注意点、違反時の影響を知りたいです。
銀行と企業の約束事で融資を後押ししますが、違反時の対応に注意も必要です。
コベナンツ付き融資は、銀行と借り手が「こうしていきます」という約束をあらかじめ決めて貸し借りをする仕組みです。銀行がこれを導入する背景には、融資をする際や、貸した資金が返済されるまでの間に起こり得るリスクや心配事に対応し、少し難しい融資判断が必要な案件でも前向きに取り組めるようにしたい、という狙いがあります。銀行にとっての最大のメリットはリスクをコントロールできることですが、副次的に、導入時に別途手数料を求められる場合がある点も付け加えておくとよいでしょう。
具体的な約束事の例としては、
①自己資本比率を一定以上に保つ(純資産比率の維持)
②株式を勝手に第三者へ譲らない(株式の譲渡制限)
③大きな投資や新たな借入は事前に相談する
④毎月や四半期ごとに業績資料を提出する
などがあります。大きく分けると「数字に関する約束」と「行動に関する約束」の二つに整理できます。
注意すべきは、これらの約束に違反すると不利な条件変更が起き得る点です。たとえば金利の引き上げ、追加の担保提供、返済を前倒しで求められる、といったことが契約に定められているケースがあります。一方で、銀行と企業とが約束事を明確にすることで、少し難しい融資判断が通りやすくなったり、条件の維持や改善につながったりするなど、前向きな効果もあります。
受け入れる前に、本当に必要な条件か、数値は現実的か、景気の揺れにも耐えられる余裕があるかを確認しましょう。違反の判定方法や報告の頻度、違反時の是正期間(たとえば30日以内に改善)も明確にしておくと安心です。複数行から借入がある場合は条件の整合も大切です。「一時的な悪化は除外」「四半期報告で可」など、交渉の余地もあるので、自社にとって吸収できる範囲の影響かどうかを慎重に見極めてから契約してください。
(回答日:2025年10月1日)