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今後、越境ECでの海外展開やインバウンド客への商品販売を考えています。海外のSNS事情について教えてください。
トレンドとしては、ショート動画とソーシャルコマースです。
世界のSNS利用者数は約50億人(世界人口の6割超)とされており、ジャンル別では、コミュニケーション系(Facebook、WhatsApp、WeChat)、写真・動画共有系(Instagram、TikTok、YouTube)、ビジネス系(LinkedIn)、ニュース・発信系(X、Weibo)となっています。
地域別の主力SNSについて北米は、Facebook、Instagram、TikTok、YouTube、LinkedIn、Xなどがあります。中国発のTikTokは若者を中心に利用されています。人脈形成を目的としたLinkedInはビジネスでは必須となっています。欧州では、WhatsApp, Facebook、Instagram、TikTokなどです。WhatsAppは世界で最も利用されているメッセージアプリです。中国では政府規制により独自のSNSが使われています。WeChat、Weibo、ショート動画のDouyinなどです。東南アジアでは、Facebook、TikTok、Instagram、YouTubeが利用されていおり、世界で最もSNSの利用率が高く、ライブコマースも盛んです。Facebookは特にビジネスシーンでも活用されることが多く、Facebook Messengerをビジネスツールにしている企業も見られます。インドはWhatsApp、Instagram、YouTubeでTikTokなど中国発のSNSは規制されています。中東・アフリカでは、WhatsApp、Facebook、Instagramがよく利用され、特に若年層の利用が急増しており、国によっては規制もあります。
日本でよく利用されているLINEは、台湾、タイでは利用者が見られますが、海外ではほぼ存在せず、WhatsAppやWeChatの利用が圧倒的となっています。また、日本では比較的「文字文化」が主流ですが、海外は動画によるコンテンツが多く見られます。グローバルトレンドとして注目したいのは、ショート動画です。TikTok、Instagram Reels、YouTube Shortsは若者を中心に爆発的に人気があり、中国・東南アジアでは、SNS×ECの組み合わせ(ソーシャルコマース)で、ライブ配信による商品販売も一般化しています。また、WhatsApp、WeChatは決済や行政手続きまで行うことができ、メッセージングアプリがインフラ化しています。一方では、プライバシー規制を強化のする動きも見られ、欧米ではMastodon(Twitterに似た短文投稿型)のような分散型SNSも注目されています。
地域ごとに主役となるSNSが異なるため、海外展開を考える場合は「ターゲット国の主力SNSを把握する」ことが必須になります。
(回答日:2025年10月1日)