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起業して業績も順調となり、頼りになるスタッフを雇い入れようと考えています。求人には「求める人材像」とか「採用方法の選び方」が大事と聞きますが、実際はどうなんでしょうか?
企業の成長フェーズで求める人材像は変化しており、採用方法にも特徴が見られます
創業期のスタートアップ企業はどんな人材をどんな方法で求人・採用しているのかについて、「2023年版中小企業白書」第2部 第2章では起業・創業フェーズの人材確保・採用方法に関するデータが報告されています。
■ 創業期から成長期 求める人材
創業期に確保したい"重要度の高い人材"は「経営者を補佐する右腕」・「営業・販売に長けた人」・「定型業務を行う人」が上位となっており社長と一緒に事業の拡大と日常業務の安定をめざす「コア人材」を求める傾向がみてとれます。
これを① 創業期 ② 成長初期 ③ 成長初期以降とスタートアップ企業の各成長段階での
「求める人材」の移り変わりをみると
「財務・会計に長けた人」・「内部管理に長けた人」・「経営企画に長けた人」・
「情報システムに長けた人」・「広報活動に長けた人」など、
事業規模や陣容の拡大に伴い、より専門性の高い人材のニーズと職種のバリエーションが増えていく様も垣間見える結果となっています。
■ 創業期に最も有効だった採用方法
求める人材を確保するための求人・募集ルートについて、意外と思われるかも知れませんが、上位は、「前職等関係者の採用」・「ハローワーク」・「経営者の知人・友人や社員からの
紹介の活用」の3つです。「求人サイトや求人情報誌の活用」は10%程度、「人材紹介会社の活用」や「自社ホームページやSNSの活用」は、ほんの2%程度です。
創業者の人的ネットワークを活用した本来の意味での"リファラル採用"や、求人にいきなり多額の広告費を投入するのではなく、先ずは「ハローワーク求人票」でスモールスタートといった求人戦略の在り方もうかがえる結果となっています。
有料広告を打つことは求人戦略のひとつでしかありません。ハローワークの求人票も
伝え方・書き方次第で求職者にアピールできる求人広告となり得ます。
派手なCMや風評に流されることなくコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスなど諸々の要素を総合的に判断して、無理のない最適な打ち手をご検討ください。
各図表出典:2023年版中小企業白書 第2部 第2章:新たな担い手の創出