大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

「常時使用する従業員」について、中小企業基本法と労働安全衛生法との違いはありますか?

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  • 「常時使用する従業員」について、中小企業基本法と労働安全衛生法との違いはありますか?

    当社(製造業)では、正社員3名、契約社員2名、パート4名、派遣社員2名が働いています。労働基準監督署の立入検査で上記11名+役員の配置を示した会社組織図を示すと「常時使用する従業員が10名以上であるにもかかわらず安全衛生推進者を選任していない」と是正勧告を受けました。直接雇用している社員は9名なので納得できないです。

    事業場の安全衛生に関するため、派遣先における派遣社員も人数に含めます。


    中小企業基本法で中小企業又は小規模事業者の定義を定めています。中小企業基本法における「常時使用する従業員」とはとは労働基準法第20条に定める解雇予告を必要とする労働者の人数です。よって解雇予告の必要のない①日雇い者②2か月以内の有期雇用者③4か月以内の季節的業務の有期雇用者④試用期間中の者、の人数は含めません(労働基準法第21条)。派遣社員は派遣元の人数に含められ、派遣先の人数には含めません(労働者派遣法第44条)。
    一方で、労働安全衛生法の安全衛生管理体制における事業場の規模は、その事業場で常時使用する労働者の人数で判断されますので、上記の解雇予告の必要のない①〜④の人数を含みます(昭和47.9.18基発第602号)。派遣社員は派遣先においても人数に含めます(労働者派遣法第45条)。ご質問の場合、立入検査のときに示した組織図の人数が11名(正社員3名、契約社員2名、パート4名、派遣社員2名の合計;役員は除く)ですので、製造業の場合は安全衛生推進者の選任義務があるということです。安全衛生推進者の選任や業務については厚生労働省のホームページをご参照ください。
     職場のあんぜんサイト
     https://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo31_1.html
    安全衛生管理体制とは、労働者の安全と健康を守るために事業者が責任を果たすための組織ですので、同じ事業場(職場)で働く派遣社員の人数を含むと考えられます。

    まとめますと、
    中小企業基本法の企業規模を判断する際の人数は、次の①〜⑤の労働者以外の全ての労働者の人数です。
    労働安全衛生法の安全管理体制における事業場規模を判断する際の人数は、雇用形態にかかわらず、全ての労働者(①〜⑤の労働者を含む)の人数です。
     ①日雇い者
     ②2か月以内の有期雇用者
     ③4か月以内の季節的業務の有期雇用者
     ④試用期間中の者
     ⑤派遣先における派遣社員

回答した専門家
労務管理

林 利恵

最も重要な経営資源である「ヒト」に関する知恵(インテリジェンス)で、経営課題...

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