今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
詳細画面から専門家に、メール相談や直接会っての面談などを申し込むことができます。
CSRという言葉を最近よく耳にしますが、具体的にどういったことを指すのでしょうか。またCSR活動はビジネス活動にプラスの効果を与えるものなのでしょうか。
CSRを果たしていない企業は、市場から淘汰される時代に変わりつつあります。
CSRはCorporate Social Responsibilityの略で、企業の社会的責任のことを指します。企業も個人同様、社会の一員であり、社会ルールを守り、社会的責任を負い、社会と良好な関係を保ちながらビジネスを行うことが企業自身の長期的な成長・発展に繋がります。
ここでいう社会とは、従業員や顧客、取引先、地域社会、株主等ステークホルダーのことを指します。
例えば、従業員に不当な労働条件を課している、取引先に不公正な取引条件を強いている等、ステークホルダーに対して社会的責任を果たしていない企業は社会の一員として認められず市場から淘汰される運命にあります。そういう意味でCSRは企業が生き残るための最低限の条件であるとも言えます。
従いまして、企業は各ステークホルダーに対して社会的責任を果たせているかを自ら確認する必要があります。
例えば、従業員に対しては不当な労働条件を課していないかといったことや社会保険の加入義務を怠っていないか、取引先に対しては不公正な取引条件を強いていないか等を確認し、社会的責任を果たせていない項目があれば、早急に改善することをお勧めします。
また最近、企業が持続的に成長できるか否かを判断する指標として用いられるESGが注目されています。これは環境への配慮や地球環境問題に対する取り組みを指すEnvironment(環境)、社会的課題の解決に向けた取り組みを指すSocial(社会)、ステークホルダーに対するCSRのあり方を指すGovernance(企業統治)の総称で、投資の際の指標として参考にされています。ESGの諸要素は、それ自体が利益に直結するものだとは実証されていません。しかしESGに十分配慮して事業を進めている企業だと認められると、長期的かつ持続的に成長・発展してゆくことが期待できると見なされる傾向にあり、ESGはリスクの少ない安定した投資先企業を見分ける手がかりとして使われています。
このようにCSRを意識してビジネスを行うことは、企業の長期的かつ持続的な成長・発展に繋がると言えます。