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大阪の中小企業支援機関。 大阪産業創造館(サンソウカン)

頻繁に割引サービスを行っても売上アップにつながらない場合は?

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  • 頻繁に割引サービスを行っても売上アップにつながらない場合は?

    客数アップを図るため、頻繁に割引サービスを実施しているのですが、なかなか売上アップにつながりません。どうすればいいのでしょうか?

    割引は安易に考えず、時期、対象顧客・商品等を絞って検討しましょう!


    割引は多くの店の方が最初に思いつく販促手段ですが、簡単に実施できる反面、安易に使ってはいけない危険な手法です。
    割引サービス(セール)は一時的に集客が見込めますが、何度も繰り返すと、お客様は割引価格が実勢価格と思うようになり、定価で商品を買わなくなります。その結果、割引を行えば行うほど利益が減少し、徐々に経営を圧迫する恐れがあります。
    また、割引によって引寄せられる顧客には、1円でも安い商品を探し求める、いわゆるバーゲンハンターも多数います。これらの顧客は店の魅力で来店したのではなく、安価に引き寄せられたので、他店がそれ以上の割引価格で販売すれば、当然、そちらの店に移ってしまいます。そのため集客策として割引しても効果は長続きせず、利益を削ってでも行なうだけの成果が上がらない場合が多いのではないでしょうか。
    店の売上高は「売上高=客数×客単価」で成り立っており、いくら割引セールで客数を増やしても、客単価が低くなってしまっては売上アップにはつながりません。また割引によって通常より利益が減少するので、割引セールを延々と続けると、「終わりなき消耗戦」を戦うこととなり、最終的にはより体力のある大型店やチェーン店だけが生き残る結果となります。
    割引セールは大型店が最も得意とする手法です。大量仕入で他店より安く仕入れ、安価で大量販売し、売上を拡大してきたのです。資金力で圧倒的な差がある大型店と同じ手法で対抗しても、到底太刀打ちできません。
    でも割引販売がすべて悪いわけではありません。タイムリーに顧客・商品等を絞り込んで実施すれば、効果的な販促手法として機能します。例えば新規出店や新たな取扱商品を販売する時などです。また、日頃お世話になったお得意様への感謝の気持ちを込めた割引セールも効果的ではないでしょうか。開店時、1周年記念等の時期に対象顧客や対象商品を絞り込んで1カ月間限定で実施するなど、時期や期間等を絞って実施するのであれば有効な販促手法になりうると思います。

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