今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
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親会社との品質スペックは決めていますが、それでも品質レベルの要求が上がってきています。どのような取り組みをすればよいでしょうか。
限度見本を作成してきっちりとした取り決めをしましょう。
親会社からの品質をもっと上げて欲しいと要求された場合、親会社と交わした品質スペックを見てみましょう。品質スペックは決められているけれどもあいまいな部分があるので、親会社との力関係であいまいな部分は品質の向上を求められるケースが多いです。
例1
<1m2あたり異物2.0mm×0.5mm以下を3個以下とする>と取り決めしている場合
この異物は長方形の面積で規程されています。異物の他の形状として
①同じ面積で3.0mm×0.33mmの長方形の場合
②三角の異物で面積は基準以内の場合
③繊維状などの曲線状の場合
などが考えられます。最初の品質スペックは長方形の面積で2.0mm×0.5mm以下とされています。色々なパターンを考慮して品質スペックの面積を逸脱せずに、透明シートに限度見本をつくります。透明シートをあてて異物が出なければ合格とします。繊維状の曲線の場合は、想定以上の形状が出てきますので繊維を伸ばした場合の面積で考えるとよいでしょう。異物が出た場合にお客様の前で異物に限度見本透明シートをあてて基準を超えていないか目合わせできるようにします。
例2
<粉体の色見本と同等とする>と記載されている場合
基本的に目視検査になりますが、微妙な場合があります。例えば、赤色の場合には、青み、黄み、白み、黒みなどがあります。それぞれの粉体の限度見本をつくります。限度見本を親会社に見せて品質スペックの取り決めを行います。
親会社との品質スペックの交渉では、最初は嫌がられるかもしれません。品質はこれからずっと続いて守られるものです。例え今回だけ以前の条件をのんでも、以後は新しい品質スペックでお願いします、と交渉するやり方もあります。一度取り決めてしまうと、後々製造が苦しむことになりますので、粘り強く交渉しましょう。