今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
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社員育成や組織活性化にコーチングが効果的という話を聞きました。コーチングをどのように導入し、取り組みをしたら効果的なのか教えてください。
経営者・上司がコーチングスキルを体得、または外部講師を招いて、仕事に対する習熟度が高まった方を対象として実施します。
コーチングは自ら考えて行動することを引き出す、コミュニケーション・人材開発の手法です。
社員育成に活用できますが、ティーチングとコーチングを使い分ける視点が必要です。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。
■ティーチング:PUSH(答えを押し出す)型の育成
答えを持つ人が、答えを持たない人に教える、または答えに導く手法です。新入社員や未経験者など、情報や解決策を持たない相手に即効性があります。デメリットとして、過度に行うと意欲が減少し、受動的になることが挙げられます。
■コーチング:PULL(答えを引き出す)型の育成
「答えは相手の中にある」として、聴く、質問することにより、自ら考え行動を起こすことを支援する手法です。情報・知識を持ち始めた相手には、さらなる自発的成長を促すことができます。デメリットとして、緊急性を要するときには適さないことが挙げられます。
新入社員や人事異動の未経験者に対してはティーチングを軸とし、仕事の習熟度が上がるにつれてコーチングの活用を考えます。コーチングによる部下指導を行うことで、主体性を引き出した能力開発につながります。
コーチングのスキルに「傾聴(話を積極的に聴くこと)」や「承認(相手の存在を認めること)」があります。コーチングのコミュニケーションが組織文化的に定着することで、自然と他者理解や認め合う文化が醸成され、結果として組織活性化につながります。
また、主体的に行動する個人が集まった組織は、活性化していると言えるでしょう。
部下育成や組織運営が上手な方は、意図せずにコーチングの手法や要素を使ったコミュニケーションをされていると思いますが、コーチングのスキルは、一朝一夕で身につくものではありません。研修やワークショップを通じて経験やトレーニングが必要です。社内人材にコーチングを身につけてもらうには、本人が体験し、自身も他者に対して練習し、実践を繰り返していくことが求められます。
コーチングは1対1が基本ですが、上司、部下、コーチが3人で行うコーチングや、部署等のグループを対象としたコーチングなどの研修・サービスもあります。組織内の人間関係や目的に合わせて、自社に合った方法を検討しましょう。