今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
詳細画面から専門家に、メール相談や直接会っての面談などを申し込むことができます。
創業や新規事業展開を行う際に、金融機関の融資だけでなくクラウドファンディングの手法も有効だと聞きました。メリットや注意点について教えてください。
資金調達だけでなく、自社のファンを増やす効果が見込めます。
クラウドファンディングは、インターネット上で自社の事業や商品・サービスのアピールを行い、賛同者からの寄付や商品購入、投資を募るサービスです。ネット上で行う「この指とまれ」ですね。様々な企業がサービスを展開しており、利用の裾野も広がってきています。全く店舗やサービスの見本がない創業前の段階での利用はややハードルが高いですが、創業後の事業展開、新商品・新店舗の拡張などにおいて、利用することも検討してみましょう。
クラウドファンディング利用のメリットとして、まず考えられるのは資金の獲得です。投資型であればまとまった金額の調達を借入や出資の形態で資金調達することになり、これは金融機関や投資家からの借入や出資に類似するものです。また、購入型であれば売上注文・予約を受けているという状況なので、ファンド成立時に売上収入として期待できます。ただし、クラウドファンディング会社に支払う手数料や支援者へのリターン(お返し)の費用を考慮すると、資金調達の手段だけで考えると金利・調達コストとして割高になるので、注意が必要です。
むしろクラウドファンディングの効果は、資金調達以外の、自社のマーケティング力・PR力の向上や、お客様の獲得、ファンの確保にあります。インターネット上で、不特定多数の方々に対して、企業・社長の想いや、商品・サービスの特徴を一定期間発信するためには、しっかりと事業計画を作成し、文章や写真・動画を練り上げ公開する必要があります。このプロセスで、自社の商品説明力・アピール力が養われ、以後の様々なマーケティング活動で生かしているという事業家の事例は沢山あります。
もちろん、評判がネット上で公開されますので、不成立に終わった場合のリスクもあります。しっかりとメリット・デメリットを理解した上で、しっかり準備して、戦略的に活用しましょう。