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電気料金が値上がりし、電気代の削減が大きな課題となっています。照明は電気を使う身近な機器の代表ですが、利便性を損なわず省エネする方法を教えて下さい。
利便性を損なわない照明の省エネ対策には様々な方法があります。
照明の代表的な省エネ対策についてご紹介します。
①照明の消灯
照明を消灯する場合、適切な照度を確保することが大切です。
照明はJISZ9110「照明基準規則」で作業の種類ごとに適切な照度が定められています。例えば、倉庫など作業のために連続して使用しない場所は100〜200ルクス、事務など普通の視作業は300〜750ルクス、検査など精密な視作業では500〜1,000ルクスなどです。照度計により照度を測定し、過剰な照明のみを消灯して下さい。
また、使用していない部屋やエリアなどの照明は消灯して下さい。
消灯の方法には、エリア回路分割、キャノピスイッチの取付け、間引き、人感センサーの設置などがあります。エリア回路分割とは、照明を複数のグループに分け専用スイッチを設けることで、窓側に沿ったエリアを1つのグループにすることで、日中の明るい時間帯に消灯することができます。また、キャノピスイッチを取付けることで、機器ごとにこまめに消灯することができます。
②照明の掃除
照明は汚れにより半年で約10%照度が低下します(照明学会技術指針より)ので、半年に1回程度の掃除を行うことで照度を保て、上記の消灯がしやすくなります。
③高効率照明の導入
高効率照明の代表はLEDです。蛍光灯と比較すると消費電力が約半減し、寿命も約3倍となります(日本照明学会HPより)が、まだまだ高価で投資回収年数は5年以上が一般的です。しかし、(1)老朽化更新時、(2)長寿命の特徴を活かしランプ交換コストが高い工場、倉庫などの高所照明を対象、(3)長時間点灯している照明や、常時点灯している誘導灯などを対象、(4)企業イメージの向上、などの観点により、より導入しやすくなります。また、国や自治体の補助金制度の活用をお勧めします。