今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
詳細画面から専門家に、メール相談や直接会っての面談などを申し込むことができます。
長年観光地でお土産屋をしています。二代目として息子の私が後を継ぐ準備に向け経営改善を考えています。しかしスタッフの平均年齢も高くいつも同じメンバーなので緊張感が無いので評価制度を導入したいのですがまずは何からすれば良いですか教えて下さい。
組織を改革するにはスタッフの心理を読み、店のあるべき姿を伝える事からです
お話しを聞いているとお父さんの採用したスタッフがほとんどで、家族的経営の年功序列で成り立っている会社と感じられます。
一般的ですが息子さんがいきなり近代的、合理的な組織運営を導入する事を考えた場合は摩擦が起きますので、お父さんとの話し合いが大切です。
しかしこれからの時代を考えた場合、組織の活性化は必要ですのでやるべき事と手順をお話しします。
時代の流れから自分達の会社の10年後をイメージしてあるべき姿をまず作り上げる事です。現状のスタッフの心理状態を考えると第一ステップの生理的欲求として仕事がある事で満足している、第二ステップ安定的欲求としては長年給料がもらえている事で向上心が失われていると推察されます。店舗の経営をイノベーションしなければ時代に取り残される的な意識をスタッフに持ってもらい、今後のあるべき姿を伝え全員が安定的欲求を継続できる体制作りに協力要請する事です。やる気がある人を数多く育成する為には第三のステップ経済的欲求を満たすべく評価制度を導入して努力・協力・貢献・実績など個別の評価にて昇給率、ボーナスに変化が出る事を良い意味のモチベーションとして発表する、また、小さな会社は役職を増やす事が出来ないので新たな役職(名称だけ)と等級制度を導入する事をお勧めします。この事により評価制度で昇給出来るし昇進も出来る事をスタッフが理解できます。即ち第四のステップは社会的欲求を満たしてあげる事です。単に係長の下に副係長のポジョンを作り係長を諦めていた人に評価に応じて昇進させるだけで新体制の活性化に繋がり全員のモチベーションアップになります。
あとは、全員に役割分担を与えて数値目標を明確に出し結果を評価する事です。
次に大切な事は中小零細企業の場合部長職に一生なれないと諦められる事が多いので、説明したキャリァプランと評価システムと同時に役職定年制を導入して下さい。たとえば60歳で役職定年として65歳までは全員、再任制度で給与形態も変えて(賃金カット)役職は参与とかマイスターにして現場の御意見番兼作業要員として活躍してもらう制度です。
当然不平不満もありますが、ここで自主的に退職される方には去る者は追わず的な立場を確立して下さい。結果、組織の活性化と若手のやる気が一気に変化すると思いますが、くれぐれも焦らずゆっくりと改革を進めて下さい。