今までいただいたご質問の中で多かった質問とその回答例です。
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生産管理や品質管理の手法を導入して製造改善をすすめたいと考えていますが、そもそも工程や製品のデータをどのように取得すれば良いのかわかりません。
伝票やチェックシートを活用しデータをとりましょう。
工場内を流れる製品ごとにデータをとる方法と処理工程や装置ごとにデータをとる方法の2つで、かなりのデータを取得できます。
(1)製品ごとにデータをとる方法
受けた注文に応じて、製品ごとやロットごとに何らかの伝票を発行していることと思います。この伝票を活用することでデータを取得することができます。まず、伝票に工程中で用いた材料や作業した時刻、検査結果などの必要なデータを記録する欄を設けます。そして、その伝票の製品やロットを扱った人が欄にデータを記入していくのです。伝票は複数枚になったり、途中から別伝票になったりしてもかまいませんので、工程の都合に合わせて柔軟に活用しましょう。
そして、工程で使い終わった伝票は集めてデータを集計するようにします。作業に用いた材料の種類や量、作業時間、検査結果などが集計できることになり、所望のデータをこれで得ることができます。パソコンを用いて集計し、グラフにするなどして見える化すると良いでしょう。製造責任者や経営者がいつでも見ることができるようにすれば改善の強力な武器になります。
(2)処理工程や装置ごとにデータをとる方法
処理工程や装置にチェックシートを準備し、それに処理結果や装置状態などを記入していく方法です。特に処理工程や装置の状態をチェック、把握したい場合などはこの方法を検討しましょう。毎朝装置を起動したときの状態チェックや、毎週、毎月の定期チェックにも活用できます。この場合も定期的にチェックシートを集めるなどして、データを集計しましょう。
(1)と(2)のいずれの方法でも、記録するデータは、管理することの効果や工程での作業効率を勘案して決めると良いでしょう。