面談　利用者インタビュー

利用前の課題は「信用される組織体制を示すこと」

当社は市場調査業界歴が豊富なメンバーで事業を展開しているため、情報の質や納期といった提供サービスそのものには自信がありました。現在は4期目ですが創業後の早い段階から市場調査に関連する業務のご依頼をいただき、納品後には顧客から高い評価を得てリピート受注につながっていました。
その一方で、初めての取引先との契約手続に非常に時間がかかることが課題でした。ご依頼先である大手企業では、購買先選定で社内基準を設定されています。この審査をクリアするためには、調査実績などサービスの質だけでなく、企業が健全に運営されているかといったガバナンス体制まで幅広く説明が求められます。そこで、コーポレートガバナンス体制を適切に示す必要性が生じていました。

専門家目線で「信用される組織の在り方」をアドバイス

透明性および公正性の高い経営を指向していたため、創業時から自社独自で財務、労務、法務、コンプライアンスといったコーポレート部門の体制づくりは行っていました。とはいえ、他社の基準に照らしても十分といえる体制ができているかどうかは、自社単独で判断することはできません。そこで、テーマに応じて、経営相談室のさまざまな専門家に相談しました。
相談時には、自社の財務諸表や作成した契約書などを持参し、専門家の目線で具体的に改善ポイントを指摘していただきました。多くの事例・知見を持つ専門家から、「自社の基準や開示方法が社会から信頼される組織体制であることを示せているか」という視点でアドバイスを受け、社内で改善を繰り返していきました。

新規取引がスムーズに！経営者としてのレベルアップも実感

専門家との面談を通じて、スタートアップに求められる最低限のガバナンスではなく、大企業の基準にも適合した組織体制構築を進めることができました。その結果、新規の法人顧客は順調に増加しています。2021年4月の創業から今期見込みを含み、4期連続で増収基調の推移をたどり、自己資本比率など主要な指標は健全な水準を維持しています。また、スタートアップでは後手に回りがちな労務環境も早々に整備し、人材採用が積極的に行えるようになりました。専門家との面談は、個々の課題解決だけでなく、経営者として求められる能力を磨く機会を得られたと感じています。

未来で誇れる正しいと思える会社づくりを指向

当社では、「良い商品とは、商品の内容だけでなく、お客さまへの対応品質やサポート品質、そして会社としての信用などから生み出されるものである」と考えています。社会のなかで正しいと思える会社の在り方を整えることは、お取引先様から「選ばれる理由」になると信じています。
経営相談室では、中小企業診断士や会計士、税理士、社労士、弁護士などさまざまな分野の専門家が登録されています。スタートアップで、これらの専門家を自社で抱えることは現実的ではありません。当社にとって経営相談室の専門家は、社外CxOのような存在といえます。企業として更なるステップアップをめざすにあたり、今後も経営相談室を利用していきたいと思います。

（公開日：2025/5）