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約束手形を受領した際の注意点

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  • 約束手形を受領した際の注意点

    取引先から代金を約束手形で受領した場合の注意事項について教えて下さい。

    約束手形は,権利を100パーセント行使するために必要な記載事項や要件が細かく決められているので,受領に際してはこれらが満たされているかどうかを慎重に確認して下さい。


    1 約束手形が有効となるために最低限必要な記載事項の確認
      まず,約束手形が有効であるために最低限必要な事項がすべて記載されているか確認しましょう。最低限必要な事項とは,金額,満期日,支払地,受取人,振出日,振出地,振出人の署名です。振出人の署名(記名押印),金額,満期日といった手形上の権利の内容・行使時期を決定づける重要な事項が白地(しらじ・記入されていないこと)であることはまれだと思いますが,振出日や受取人の記載が白地である手形はしばしばあります。約束手形を換金するため,金融機関へ取立てにまわすときは,これら白地の事項について必ず記載をするようにしましょう。なお,振出日がわからない場合には,満期日よりも前の日付であれば適当に記入しても問題ありません。また,受取人が白地である場合には,必ず手形裏面に記載のある最初の裏書人の名前を記載して下さい(後記「裏書の連続」を作出するため)。
    なお,満期日を既に過ぎてしまった手形は,権利行使の範囲が大きく制約されるので,受け取らないようにしましょう。
    2 裏書の連続があることの確認
      約束手形に基づく権利を行使する(換金する)上で大変重要なのが,「裏書の連続」があることです。裏書の連続とは,約束手形の受取人が第一裏書人(手形裏面一番上の裏書人欄に記載された裏書人)となり,第一裏書の被裏書人(第一裏書人から手形を譲り受けた者)が第二裏書人となり,以下,被裏書人が次の裏書の裏書人になるという形で最後の裏書の被裏書人まで裏書が間断なく続いていることをいいます。裏書の連続があれば,自分が受け取る以前の手形の流通過程で盗難その他の違法な過程をたどっていたとしても,原則としてそのような事情とは関わりなく簡易迅速に約束手形に基づく権利を行使することができます。
      なお,裏書人が新たな裏書を禁止する旨の記載をした裏書や,裏書人としての責任を負わない旨を記載した裏書があるような約束手形は,後々トラブルになりやすいので,受け取らないようにしましょう。
    3 約束手形が無効になるような記載事項がないことの確認
      約束手形は,手形上に記載された権利が簡易迅速に流通できるようにするための制度ですから,これに反するような記載事項があると,約束手形そのものが無効になります。例えば,手形に記載された金額を分割で支払うとの記載や,支払に際して何らかの条件が記載されている場合(何かの物や役務の提供と引換えに支払うとの記載や,手形振出の原因になった契約が解除・無効となった場合は支払わないとの記載など)です。 他に無効になるような記載事項としては,約束手形の振出人が手形債務を負わない旨の記載や,手形金額が一定額とならないような記載があります。
     実務上,このような記載がなされることは少ないのですが,念のため確認を怠らないようにして下さい。

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