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発明を誰かに開示する時の注意事項。

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  • 発明を誰かに開示する時の注意事項。

    特許出願を未だ行っていない発明を誰かに開示して、かつ、発明の新規性を失わないためにはどのような注意が必要ですか?

    開示相手が守秘義務を負うことを記した秘密保持契約を結びます。


     発明を誰かに開示し、かつ、その発明について特許を受けるためには、発明を誰かに開示することによって新規性を失うことのないようにしなければなりません。
     新規性を失う理由の一つは、特許庁の審査基準によれば「不特定の者に秘密でないものとしてその内容が知られた発明」に該当することです。従って、その内容が知られても、「秘密」であればこの理由にはあてはまりません。

     ところで、審査官が新規性・進歩性を審査する際は、主に公開特許公報、実用新案公報等の刊行物に記載された発明と対比します。すなわち、出願人が発明を誰かに開示したかどうかを審査官が把握する訳がなく、開示したからといって新規性を失った事実が審査時に明らかとなることは稀です。審査時ではなく、審査をパスして特許を受けた後に誰かから特許異議申立てや特許無効審判を請求される時に問題となります。
     特許を受けた後に、実は出願前に新規性を失っていたことを誰かが主張するという事態は、例えば、その特許権を巡って特許権者と第三者とのそれぞれの利害が一致しない場合に生じることが考えられます。しかも、出願前の新規性を失っていたことを主張し得る者ですから、そうした第三者には、開発段階からのパートナーやライセンシー候補のように、その発明について早い時期から開示をしていた相手が含まれます。

     それでは、どのような秘密保持契約を結べばよいのでしょうか。秘密保持条項のサンプル例は、経済産業省が平成28年2月に発行した『秘密情報の保護ハンドブック 〜企業価値向上に向けて〜』の参考資料として公表されています。経済産業省の掲載ページは下記の通りです。
    http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/trade-secret.html#toriaezu
     この参考資料には、業務提携の検討における秘密保持契約書、業務委託契約書(抄)、共同研究開発契約書(抄)、他社による工場見学時の秘密保持誓約書などの例が含まれています。
     開発段階から相手方に秘密保持契約の締結を要求するには勇気の要るときがありますが、後々のトラブルを避けるためですので、相手方の十分な理解を求めるように努めましょう。

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