概要
生活の質の向上に貢献する技術・材料・評価
〜人・環境にやさしく、くらしに役立つ技術支援〜
地球環境の保全や超高齢者社会の到来などに対応して人や環境にやさしく、生活の質を向上し、くらしに役立つ技術が求められています。
本セミナーでは、このような社会ニーズに対応するテーマとして、油脂などを原料とする自己修復性材料、バイオの手法による食用油脂の新たな利用方法、食物およびにおいの客観的な分析・評価方法、抗菌・防かび技術および評価方法を取り上げます。
市工研と産技研が幅広く取り組んでいる成長分野への一貫した技術支援のキーとなる生物や天然由来の素材を利用した材料開発、人を意識した食・住環境の分析評価や改善、などの研究・技術開発の成果をご紹介します。
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内容
1. 13:00〜13:10
ご挨拶 (地独)大阪市立工業研究所 理事長 中許 昌美
2. 13:10〜13:50
(地独)大阪府立産業技術総合研究所 繊維・高分子科 主任研究員 井上 陽太郎
「油脂などを原料とした自己修復性材料の開発〜可逆反応を利用したケミカルリサイクル材料〜」
一般にプラスチック製品が破損した場合、接着剤や補修剤で修復するよりも新品に交換する方が安全と考えられます。しかし、材料が受けた傷を生物のように自身で修復できれば、補修の手間をかけずに製品の耐久性や寿命をのばすことができ、製品の廃棄・交換サイクルの低減にもつながると期待されます。本講演では油脂などを原料として、可逆反応を利用した自己修復性材料の研究事例や粘着剤などへの応用の可能性について紹介します。
3. 13:50〜14:30
(地独)大阪市立工業研究所 生物・生活材料研究部 食品工学研究室 研究主任 渡辺 嘉
「バイオ触媒を用いた食用油脂の分析・加工およびバイオディーゼル製造法」
食用油脂は、人間の生存に必須な脂肪酸を含み、重要なエネルギー源でもあります。また一部の脂肪酸には循環器病や腫瘍などの疾患予防や改善機能も見出されています。本講演では、バイオ触媒である酵素を用いて油脂に様々な健康機能性などを付与するための加工法やその特異性を利用した分析法、使用済みの油脂をバイオ燃料に変換する方法などを紹介します。
------------- (15分休憩) -------------
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4. 14:45〜15:25
(地独)大阪市立工業研究所 生物・生活材料研究部 食品工学研究室長 畠中 芳郎
「食品のおいしさの評価〜物性測定、微細形態観察等を用いた客観的評価法の開発〜」
食品の歯ごたえやなめらかさ、舌触りなどと表される食感の評価では、実際に口にした感覚を主観的に評価する官能試験と、各種物性測定装置を用いた機器測定による評価とが主に行われています。機器測定は数値による客観的な物性の比較がしやすいため、商品の開発や改良を行う上で重要です。本講演では、大変形や微少変形を与えた時の食品の物性応答の評価や、電子顕微鏡等を用いた微細構造からの食品物性の評価について説明します。
5. 15:25〜16:05
(地独)大阪府立産業技術総合研究所 繊維・高分子科 リーダー 喜多 幸司
「においの分析と消臭・脱臭性能の評価」
清潔志向を反映し、人々のにおいに対する関心が高まっています。日用品のにおいに係る品質管理や、各種消臭・脱臭製品の開発には、においの特徴や分析方法についての知識が役に立ちます。本講演では、においに関する基礎知識として、においの特徴や分析方法および消臭・脱臭製品の性能評価方法について、わかりやすく紹介します。
6. 16:05〜16:45
(地独)大阪市立工業研究所 環境技術研究部 環境微生物研究室長 大本 貴士
「抗菌・防かび試験の特徴と製品開発への利用法」
安全、安心、環境にやさしい製品が求められていますが、製品に適正な抗菌・防かび性能を付与するためには、適正な試験方法を選択し、得られた結果の意味を正しく理解することが大切です。そこで、製品開発に必要な知識を把握するために、試験に用いられる微生物の特徴を概説し、代表的な試験方法や個々の試験に対する注意点を説明します。また、これらの試験法を利用した抗菌製品の開発例も紹介します。
7. 16:45〜16:55
ご挨拶 (地独)大阪府立産業技術総合研究所 理事長 古寺 雅晴
お客様の情報について
お申込みいただたお客様の情報は、地方独立行政法人大阪市立工業研究所・地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所と共有させていただきます。今後、各研究所関連の催事情報をダイレクトメールでお知らせいたしますので、ご了承の上お申込み下さい。
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