今年は市内を通る鉄道新線の開通が2つあります。1つは京阪中之島線(2.9km)で秋に開業予定ですが、もう1つは来月15日に部分開業するJRおおさか東線です。部分開業区間は放出~久宝寺間:9.2kmで、路線の大半は東大阪市内を縦断しますが、JR大和路線の加美駅近くに設置される新加美駅は平野区内となります。また、2011年には放出~新大阪間が開通の予定です。
大阪市内にある鉄軌道の駅数をカウントしたところ(図1の注1)、232駅(上記の新線駅を加えると年内には237)あります。大阪市の面積(222.1㎢)で割った駅密度は1.04(年内に1.07)駅/㎢となり、1km四方のブロックを想定すると、平均的には四隅のすべて以上に駅がある計算となります。東京23区内には575駅(年内に592駅)あり、駅数は大阪市の2.5倍ですが、駅密度では0.93(年内に0.95)駅/㎢に過ぎません。密度にすると大阪市の方が1割以上も駅が多く、横浜市の約3倍、名古屋市の約2倍にも達するのです【図1】。
人口あたりの乗車人員をみても3.1人/人・日(図1の注2)と高く、横浜市や名古屋市の2倍以上となっています。これは大阪の都心がビジネス街であるためです。鉄道を利用する交通トリップ(人の動き)の人口あたり頻度を区別にみると、中央区と北区では31.4、16.1回/日(図2の注)と突出していますが、周辺区の大半でも2人に1人以上が鉄道を日々の往復手段としていることになります【図2の円の大きさ】。駅ナカや駅周辺のビジネスチャンスは大きいと言えましょう。
鉄道を利用する場合、駅との往来の交通手段の分担割合を24区毎に見ると【図2の円の内訳】、都心では徒歩がほぼ100%であるのに対して、大正区ではバスが5割以上を占めており、平野・生野・東淀川の3区では自転車が多く、4~5人に1人となっています。周辺区では駅密度が低いためでしょう。駅まで自転車を利用する人は、市全体で約17万人、15~64歳人口の1割近くにもなります。大阪では不法駐輪が社会問題化していますが、駐輪場整備に限界がある中で、新サービスの登場や通勤動線(手段)パターンをトータルで捉えた交通システム体系が料金制度をも含めて整備されることを期待します。
【図1】駅密度と1人1日あたり乗車人員の大都市比較

資料:「面積」、「交通手段別市(都)内駅の乗車人員」大都市比較統計年表(平成17年)
注 1 : フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より、鉄道駅名を抽出。ただし、鉄道会社が異なる同一
駅名は別カウントで駅数を算出。なお、JR3社は同一社扱いとし、相互乗入区間は接合駅のみ
2駅カウント。
注 2 :全人口ではなく、鉄道を利用する可能性の高い15~64歳人口を分母として計算。乗車人員に新幹線
は含まない。
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左グラフ
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【図2】24区毎の1人1日あたり鉄道トリップ頻度と鉄道駅からの交通手段分担割合

資料:「大阪市の人の動き 第4回パーソントリップ調査(平成12年)から」大阪市計画調整局、
「国勢調査」(平成12年)
注:鉄道を利用する可能性の高い15~64歳の各区人口を分母として計算
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