大阪の都心を歩くとビルやマンションの建築工事をいたるところで見かけませんか? それもその筈で、2004年度までの数年間と2005年度以降では産業用の建築着工が床面積ベースで1.7~1.8倍にもなっています【図1】。他の大都市と比較しても、大阪市の最近の活況は突出しており、鳴りを潜めていた不動産投資、都市開発が一気に開花しているようです。
建築物の用途別内訳を見ると、事務所、倉庫、工場及び作業場の3用途が2003、2004年度の2~3倍に達しており、店舗やその他についても2倍近いなど、病院・診療所以外が増勢にあります。
また、住宅用も含めた用途別床面積(2003~2006年度合計)の24区での分布状況を見ると、14区で2/3以上が住宅用となっています【図2】。これら14区の多くは着工総床面積が小さい傾向にあります。それ以外の10区を見ると典型的な2つのタイプが見られます。1つは事務所や店舗の割合が1/4~1/3を占める都心型(中央、北、淀川の3区)であり、もう1つは倉庫や工場等が1/4~2/3を占める湾岸型(住之江、此花、西淀川、港の4区)です。しかもこれら7区は概して総床面積も大きく、中央、北では約200万㎡に達しており、産業用床面積シェアでは7区合計が全市の2/3を占めています。
「大阪の地盤沈下」が久しく叫ばれてきましたが、大型の投資案件が今後とも旺盛であることから、これからは「地盤隆起」(?)の話題が活発になることでしょう。
【図1:大阪市の産業関連建築物着工床面積の推移と他都市比較】

注:・全建築物の床面積から「新設着工住宅」分を引いた値を「産業関連」と定義し、
「居産業併用」で調整。
・2001、02年度は旧用途区分であり、本稿では内訳までは調査していない。
資料:(財)建設物価調査会「建設統計月報」
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左グラフ
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【図2:建築物の主要用途別床面積の区別状況(2003~06年度合計)】

注:【その他】:「学校の校舎」”、「病院・診療所」、「居住産業併用」の産業分、および「その他」
資料:(財)建設物価調査会「建設統計月報」
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