数字で見る経済
大阪のポテンシャル その9

 

「大阪都市経済調査会の頭脳」
徳 田 裕 平 が 分 析

  好調を持続している大阪港からの輸出!~国際的競争力を高める大阪圏のものづくり産業~     

好調な企業業績の背景には成長著しいアジアをはじめとする海外需要の旺盛さが指摘されています。一方で昨年夏場以来、米国の住宅バブル崩壊に端を発したサブプライムローン問題が米国ひいては世界経済の減速懸念を強めています。そこで、最近発表された2007年の貿易統計をもとに、輸出動向に着目して大阪圏の状況を見てみましょう。
 日本全体の輸出額に占める米国向けの割合は第1位で22.5%(2006年)を占めていましたが、昨年9月以降5ヵ月連続で前年同月比マイナスが続いており、年間でも-0.2%を記録しました。そこで、わが国の五大港について輸出額全体と米国向け輸出額の伸び率を見ると、なんと大阪港だけは米国向けも好調さを維持しているのです【図1】。近年の状況を見ても大阪港の伸びは米国向け、全体ともに10%以上の増加率が続いており、他港を凌いでいます。
 大阪港で好調な輸出品目を具体的にみると、医薬品・プラスチック等の化学製品、鉄鋼等の原料別製品をはじめ、機械系に至るまで幅広い分野にわたっています。よって大阪圏のものづくり企業が世界的に高い競争力を有していると言えましょう。
 わが国からの輸出額は米国に次いで中国が第2位であり、主要港でも上位2ヵ国はこの両国なのですが、大阪港では韓国が2007年に初めて首位に躍進し、わが国の港湾の中で韓国への最大輸出拠点としての特徴を一層高めています【図2】。この背景には大阪~釜山を結ぶパンスターフェリーが昨年より週3便から週7便に増便されたことや、釜山新港が巨大コンテナターミナル整備を推進していることなどがあります。
 2006年のGDP成長率が5%を超えた国の数は世界で104ヵ国となり(Newsweek、2008年1/30号)最高記録を更新している状況を考えますと、世界を相手に商売のしやすい大阪のビジネス環境を活かして、地元企業がグローバルに展開することが期待されます。

【図1】五大港の輸出額全体および米国向け輸出額の対前年伸び率



資料:財務省、各税関「貿易統計」

 


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【図2】五大港の輸出先主要国の構成(輸出額割合)



資料:各税関「貿易統計」



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