数字で見る経済
大阪のポテンシャル その1

 

「大阪都市経済調査会の頭脳」
徳 田 裕 平 が 分 析

  増収を実現している中小製造業の秘策は?
 ~仕入・販売とも海外・国内広域を主力としている企業が好調~
大阪市経済局では、平成15年に策定した「大阪市ものづくり再生プラン」を社会経済の諸状況の変化に対応したものにするため、18年度に東部4区の中小製造業実態調査を行い、議論を重ねて、このたび調査レポートと同再生プラン(第2ステージ)を発表しました。
実態調査の分析からは、増収企業の特徴として次の8点があげられました。要約すると、①営業・技術等での積極経営、②技術や製品等の多角的PR、③外部とのネットワークづくり、④人材の採用・育成、⑤新分野進出、⑥地域との関係づくり、⑦後継者の明確な人物像、⑧支援施策の情報収集と活用、の8つです。
 こうした8点はそれなりに納得できるものでありますが、果たしてどの要因の影響力が強いのか、増収企業と減収企業を定量的に判別する手法を用いて分析しました。
 すると日頃の経営姿勢をもとに、売上げの増加/減少を約8割の確率で判別できることがわかりました。また、上記以外にも面白い特徴を見出しました。下図には関連要因の影響力の幅(レンジ)を表示していますが、増益企業の平均像として、「海外が販売・納入先の主力」(+0.6~1.1)、「海外が外注・仕入先の主力」(+0.5~0.7)、「経営者が最近交代」(+0.9)、「外部ネットワークの参加目的は共同での人材育成」(+0.8)など、よりピンポイントな特徴がわかりました※。逆に、仕入・販売ともに大阪市内や近隣が主力となっている企業は減益の傾向が見られます。
 持てるポテンシャルを活かすためにも、グローバルな視点とその実践が重要と言えましょう。

【掲載図:企業の増収/減収を分ける主な要因とその影響力の幅(レンジ)【数量化理論Ⅱ類による】】

資料: 大阪市経済局「平成18年度 大阪市工場集積地実態調査」、 「大阪市ものづくり再生プラン(第2ステージ)」平成19年3月

【参考図:11要因別のカテゴリー数量】
 
   
注:全11項目(要因)について、各企業/事業所が該当する項目のカテゴリー数量を合計して、プラスが大きい(おおむね0.6以上)場合増収企業であると統計的に判断される。なお、算出に際して、以下に示す7つの複数回答項目については該当しないカテゴリー数量の青色部分のものも合計に含める必要がある。
②主要加工技術:3つまで選択 ⑤生産・加工面での取り組み:2つまで選択 ⑥営業活動面での取り組み:2つまで選択 ⑦外部ネットワーク参加目的:2つまで選択
⑧取り組み中の新規成長分野:いくつでも選択 ⑨事業所周辺にむけた取組み:2つまで選択 ⑪広報媒体認知状況:いくつでも選択



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