革靴産業集積ココにあり!?~革靴製造業事業所数、従業者数がもっとも多い区~

西成区は革靴製造業の事業所数(143)と従業者数(1110人)が24区中1位(掲載表:2004年)で、市内シェアはそれぞれ62.2%、75.9%を占めており、同区北側に隣接する浪速区を含めた上位2区の市内シェアは、事業所数で84.5%、従業者数で90.0%に達します。また、両区内には靴の卸売業も10件以上立地しており【参考表1】、革靴関連産業が集積しています。
 ただし、2001年から2004年にかけての革靴製造業の推移【掲載表】を見ると、事業所数、従業者数とも西成区や大阪市の減少率が全国平均よりも4~6%大きく、より厳しい状況に直面していることがわかります。

【掲載表 革靴製造業事業所数・従業者数トップ3区】
 
事業所数
従業者数(人)
 
2001年
2004年
変化率(%)
2001年
2004年
変化率(%)
1.西成区
184
143
-22.3
1,557
1,110
-28.7
2.浪速区
67
50
-25.4
252
218
-13.5
3.生野区
26
24
-7.7
102
77
-24.5
大阪市全体
297
230
-22.6
2,011
1,463
-27.3
全国
3006
2460
-18.2
26,903
20,758
-22.8

資料:総務省「事業所・企業統計調査」より作成
  注:革靴製造業には、革製履物製造業と革製履物用材料・同附属品製造業を含む
 

【参考表1 大阪靴卸協同組合の会員企業の区別構成】
 
企業数
1.西成区
10
2.浪速区
5
3.中央区
5
その他
4
合計
24
資料:大阪靴卸協同組合HPより作成

わが国における革靴の生産量と輸入量の推移【参考図2】を見ると、2001年から2004年にかけて生産量が24.3%減少(3467⇒2624万足)する一方で、輸入量は10.9%増加(3163⇒3509万足)し、国内販売量(生産量+輸入量)は7.5%減少(6630⇒6133万足)しました。また、革靴のメインユーザー(20~64歳)の人口1人あたり年間販売量も減少(0.84⇒0.78足)しており、国内の革靴市場は縮小傾向にあります。このため、革靴製造業の従業者数1人あたりの平均生産量も減少(1289⇒1264足)しており、国内メーカーは輸入靴やカジュアル化に対応するためにも、より付加価値の高い靴づくりをめざしていくことが不可欠となっています。

【参考図2 革靴市場の動向】

こうした厳しい状況のなか、西成区内の革靴メーカーは活路を見出すために、オーダーメードの高級品の製造に特化する企業や、品質が向上しつつある輸入革靴の卸売事業へ進出する企業、難波駅前に直営店を設置して小売事業を展開する企業、さらには、靴のデザイン、設計、製造など、得意技術を持ち寄り、単独では開発が困難であった婦人向けのコンフォートシューズを共同開発し、百貨店での展示会や国内外の見本市に出展する企業などがさまざまな努力をしていることが分かります。これらの取り組みが功を奏し、今後も西成区を中心とする革靴産業集積が存続し続けることが期待されます。

 

 印刷画面

 大阪産業創造館までの時間距離

約30分
  西成区役所からの所要時間
   ※実際に計測。地下鉄利用。
     電車の待ち時間を含む

 

|大阪都市経済調査会 事務局 : osaka_econ@tyosakai.jp  (06)6264-9815 |
大阪都市経済調査会ホームページに掲載の文章・イメージなどの無断転載を禁止します。
Copyright (C) 2005. Urban Economic Research Institute of Osaka All Rights Reserved.